【第3号】(株)ユニチカとのコラボレーション

2019年1月7日

プロジェクトでは、2018年9月からユニチカ株式会社が開発した農業資材である不織布(商品名:パスライト)を用いた実証試験を実施しています。日本国内では多くの農家に使用されているパスライトですが、将来的なインドネシアでの販売に向けて、現地での機能性、適応性を確認するために、プロジェクト対象農家の協力を得て、パスライトを使用した野菜の栽培試験を行うことになりました。

同社の不織布(パスライト)を、露地栽培の作物にべたかけ、もしくはトンネル状に設置することにより、害虫による食害を防ぐとともに、農薬の使用量を削減することができます。今回の実証試験では、ミズナ、サイシン(アブラナ科の植物)、ブロッコリー、ほうれん草、ロメインレタスの5品目で栽培試験を行いました。試験に協力していただいたのは、トライアルプロジェクトの参加農家グループであるバンドン県のサリバクティと西バンドン県のゲルバン・エマスの2グループです。

パスライトの効果を確認するため、通常栽培の圃場、農薬を半分の量に抑えた圃場、農薬を使わない圃場で比較検証を行いました。

サイシンの試験では、パスライトの使用により全収穫量に占める秀品率が向上しました(通常の栽培方法での秀品率82.5%→パスライトを使用した時の秀品率92.5%)。現在、第二回目の試験栽培(品目はミズナ、ロメインレタス)を行っており、栽培コストや収量のデータを蓄積し、パスライトの利用による収益性等の確認も行っていく予定です。

【画像】

パスライトのトンネルの中で育ったサイシン

【画像】

パスライトのべた掛け

【画像】

パスライトをトンネル状に設置

【画像】

比較用の畝(通常栽培)