13回目のオンライン国際研修(KSP)を開催しました

2021年11月2日

プロジェクトではインドネシアにおける母子健康手帳の活用に関して、コミュニティエンパワーメント、医療従事者の能力強化、母子健康手帳のモニタリング評価に焦点を当て、他国の状況や経験、またコロナ禍での母子保健サービスの工夫の共有を目的としたKnowledge Sharing Program (KSP:知識共有プログラム)をインドネシア国保健省、国家官房、外務省と協働で実施しました。

本国際研修(KSP)は、2007年より毎年1回実施しているもので、13回目となる今回はケニア、タジキスタン、カンボジア、マダガスカル、東ティモール、ラオス、パプアニューギニア、インドネシアの8か国から30名の参加がありました。マダガスカルとパプアニューギニアは今回が初のセミナー参加となりました。これまでの参加累計(インドネシアを除く)は、17か国から、213名となります。

本研修は10月26日~28日の3日間の日程で開催し、「コロナ禍における日本の母子健康手帳を活用した乳幼児健診の運営」や「母子継続ケアの視点から見たHome based Recordの活用」などの講義に加えて、参加各国より「コロナ禍における母子健康手帳を活用したコミュニティエンパワーメント・能力強化・モニタリングと評価」に焦点を当てた各国の母子健康手帳活用の状況、前回(2020年11月)のKSPで作成したアクションプランの進捗、コロナ禍における母子保健サービスの経験に関する発表がありました。

本国際研修の一つの挑戦は、ブレイクアウトルームでのグループディスカッションを毎日実施することでした。(1)コミュニティエンパワーメント、(2)医療従事者の能力強化、(3)モニタリングと評価能力の向上に関して、参加者は、毎日何を学んだか、どのように自国の政策に活かすかをグループで議論し、それらの議論から、3日目にアクションプランの作成を行いました。本グループディスカッションでは、プロジェクト専門家及びインドネシア保健省がファシリテーターとして支援しました。

最終日にはプロジェクトの主要なカウンターパートであるインドネシア保健省の乳幼児・就学前児童の健康担当コーディネーター並びにJICA本部の尾崎敬子国際協力専門員が各国の発表やアクションプランを総括すると共に関係者一同に対して謝意を述べました。

プロジェクトでは来年以降もKSPを継続予定であり、各省庁カウンターパートと協働でインドネシアの研修教材や実施モデルの開発、モニタリング活動の向上などを他国と共有すると同時に他国の母子保健の質の向上のための政策を学べる機会を提供していきます。

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KSP運営委員会(撮影:ボゴール、西ジャワ州運営会場)

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研修参加者(ケニア、タジキスタン、カンボジア、マダガスカル、東ティモール、ラオス、パプアニューギニア、インドネシア)

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プロジェクトマネージャー(インドネシア保健省、家族保健局長)

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開会の挨拶(JICAインドネシア事務所次長)

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インドネシア国家官房及び保健省の各代表による閉会挨拶