第一回本邦研修の開催

2022年3月4日

2022年2月28日~2022年3月4日

2022年2月28日~2022年3月4日にかけて第一回本邦研修を開催いたしました。

新型コロナウイルス感染症対策のため、今回はオンラインによる遠隔研修の形態にて実施をいたしました。

オンライン研修におけるメリットを引き出し、モチベーションを高めた研修とするために特に下記の点に留意して計画し、研修を完了いたしました。

1)一方通行のプレゼンテーションにならないように、極力日本とケニアの相互や研修生間での議論が中心となるようモデレータの進行を配慮。
2)現場に案内できない代わりに、事前にビデオを撮影するなど研修の目的に合致した研修教材を工夫(写真1)。
3)研修生から、橋梁維持管理の現場で遭遇した損傷事例や自己分析を持ち寄り、自ら説明をする場を設ける。
4)研修生のレベルがまちまちであることから、Eラーニングを準備し、事前に基礎学習を組み入れる。
5)ケニア技術士会にCPDを申請し、研修の参加のモチベーションを高めること。

プログラムの概要は表1の通りです。研修生は運輸インフラ省、ケニア高速道路公社、ケニア道路基金、ケニア都市道路公社、ケニア地方道路公社、ケニア野生生物公社、ケニア道路・建築技術院、国家建設公社から合計20名が選抜され、全員が欠席することなくすべてのプログラムを完了しました。日本との時差もあることから、研修はケニア時間の午前中のみといたしました。また、4日目は日本の大学から講師をお招きし、オープンフォーラムとして開催し約70名の参加がありました。(写真2)

日本側もコロナ禍の制約がある中での準備となりましたが、活発な意見交換がなされ、オンラインにより通常よりも多くの参加者を得ることができました。研修後のアンケ-トでは大半の参加者は非常に有意義であると回答をいただきました。(図1)

表1 第一回本邦研修のプログラム概要

研修内容
  e-learningによる事前学習
2月28日(月) 開講挨拶
研修概要及び課題提示
これまでのケニアと阪神高速のかかわり
日本の道路制度と阪神高速について
阪神高速道路の橋梁維持管理の概要
研修生自己紹介セッション
3月1日(火) 橋のキホン
橋梁の損傷について
研修生自己紹介セッション
3月2日(水) 点検の外部委託について
点検の設備について(機材編)(注)動画を活用した実務紹介
3月3日(木) UAVを用いた橋梁点検と損傷抽出(AI)技術
人材育成をポイントとした日本国内、特に地方自治体の特徴的な取り組み事例
BWIM(Bridge Weight-In-Motion)
3月4日(金) 橋梁の損傷と原因・対策(研修生による発表・議論)
事前学習の回答解説
今後のプロジェクト計画
研修生から感想

写真1 教材の事前収録風景

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写真2 第1回本邦研修の開催

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図1 研修は有意義であったか?

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(1=とても有意義 5=有意義ではない)