第4回合同調整委員会(Joint Coordination Committee:JCC)会議の開催

2022年10月13日

2022年10月13日に日本人専門家チーム、ケニア側実施機関の参加のもと第4回Joint Coordination Committee(JCC)会議を対面により開催いたしました。日本からはオンラインで参加をいたしました。本会議に先立ち第4回National Working Group(NWG)を9月29日に開催し道路関係公社からなるSWGメンバーによりプロジェクト進捗やJCCへの答申次項について協議をいたしました。

第4回JCCでは、これまでのプロジェクト進捗とプロジェクトのモニタリング結果について報告がなされました。

プロジェクトの進捗は計画34.1%に対し、実績(人材の投入)が28.3%と新型コロナウイルス感染症と8月に実施された大統領選挙の影響を若干受けていますが、ローカルスタッフをやリモートミーティングなどを組み合わせて現地活動を継続しています。主に下記の進捗が報告され、今後の活動計画を確認いたしました。

成果1 橋梁点検:
1)年間道路性状調査(ARICS)の仕組みを活用し年間道路・橋梁性状調査(ARBICS)として橋梁の簡易点検を年次ベースで実施すること。マニュアルの進捗報告とテストバージョンとして運用を開始することの合意。
2)パイロットプロジェクトを通じた性能規定型道路維持管理(PBC)の活用による橋梁の問題の早期発見と環境整備の改善の効果報告。
3)ドローンを橋梁点検で活用するための法規制への対応と、試行による点検への活用方法や取得されたデータの活用方法に対する報告。

成果2 橋梁補修:
1)パイロットプロジェクトステージ1(主に性能規定型道路維持管理(PBC)の受託業者による簡易補修)の報告(実施橋梁2橋)。
2)マニュアル作成の進捗状況とテストバージョンとして運用を開始することの合意。
3)積算マニュアルの作成進捗状況
4)パイロットプロジェクトステージ2の準備を開始することに対する合意。

成果3 橋梁データベース:
1)アフリカ開発銀行のプロジェクトとの連携状況に対する報告
2)システムによる評価の妥当性についてケーススタディなどで検証しつつ改善を図ること(継続)
3)橋梁維持管理予算計画など実務への運用・活用に対する合意

成果4 トレーニング:
1)上記の活動をベースにトレーニングプログラムとして発展させ、研修実施機関であるKIHBTに提供したことの報告。
2)今後TOT(講師トレーニング)を進めることの合意と、参加のための予算措置の要請。

成果5 橋梁維持管理予算:
1)現状で道路予算の一部に計上されている橋梁補修予算について、実効性を高めるために、道路と橋梁を区分した予算構成案の提示

その他:
1)2022年2月28日~3月4日に実施された第一回本邦研修(オンライン)報告
2)2022年11月25日~12月8日に予定されている第二回本邦研修の報告
3)土木学会との連携による埼玉大学党先生によるドローンの橋梁点検の実践と報告

第4回JCC、第4回NWG参加者まとめ
会議 参加者数 参加機関
第4回JCC
2022年10月13日開催
18名 運輸インフラ省、ケニア高速道路公社、ケニア道路基金、JICA本部、JICAケニア事務所、JICA日本人専門家
第4回NWG
2022年9月29日開催
15名 運輸インフラ省、ケニア高速道路公社、ケニア道路基金、ケニア都市道路公社、ケニア地方道路公社、ケニア野生生物公社、ケニア道路・建築技術院、国家建設公社、JICA日本人専門家

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第4回JCCの開催

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第4回NWGの開催