プロジェクトニュース Vol.2

2023年1月12日

南部4県の県病院および郡病院のアセスメントが実施されました。

保健省治療リハビリテーション局の計画する保健医療施設評価の国家基準を用いた保健医療施設のアセスメントが南部4県で実施されました。11月21日から4週間に渡って、チャンパサック県、サラワン県、アタプー県、セコン県の県病院のアセスメントを中央チームが実施し、中央チームによる指導下で県チームが1郡病院のアセスメントを実施しました。評価者たちは、病院管理と臨床ケアのチームに分かれ、該当部署で評価項目を一つずつ確認しました。このアセスメントに引き続き、県チームが残りの郡病院のアセスメントを実施しており、1月中に4県の全郡病院のアセスメントが終了する予定です。

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中央チームによる県病院の外部評価の様子

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県チームによる郡病院の外部評価の様子

感染管理および医療安全の短期専門家による調査が実施されました。

11月~12月にIPC(Infection Prevention and Control)および医療安全について2人の短期専門家が活動しました。今年度中にもう一度派遣の予定があります。今回は保健局、病院を訪問し、IPCおよび医療安全に関する取り組みについて聞き取りを行うとともに、実際の状況について確認を行いました。
IPCについては国としての指針があり、取り組みが開始されているものの、質の高い保健医療サービス提供のための感染予防・管理という視点がやや欠如していることが分かりました。医療安全については国の方針はなく、現場の実施体制は築かれておらず、取り組みもほとんど行われていませんでした。また、スタッフの医療安全の認識はバラバラであり、治療や検査に関する医療行為の安全性について触れるスタッフは少なく、安全な療養環境だけを医療安全だと理解しているスタッフも多くみられました。
これらの結果を踏まえ、2023年2月の派遣では、IPCを含む医療安全の理解を深めるための県スタッフを対象としたワークショップを開催する予定です。

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IPC及び医療安全の短期専門家による実態調査実施

健康保険制度運営の現場視察のためのラオス・タイ相互サイト訪問が実施されました。

この相互サイト訪問は、健康保険制度の運営に関するラオスとタイとのさらなる協力の発展のために、実際の現場を訪問し、それぞれの国の状況について理解を深めるために実施されました。
ラオス側のサイト訪問は、首都ビエンチャン市に隣接するビエンチャン県で実施されました。ビエンチャン県保健局において、県の保健保険制度運用に関する概要が説明され、その後、県病院、郡病院、ヘルスセンターの訪問が行われました。
タイ側のサイト訪問は、ビエンチャン市から70km程離れたウドンタニ県で行われました。ウドンタニ県は、ビエンチャン市からタイラオス友好橋を渡って3時間半ほどで行くことができる県です。そこでは、県、郡、コミュニティーレベルの保健医療施設を訪問し、主に保険診療に関する事務がどのような流れで行われているのかを見学しました。ラオス側からは多くの質問が出され、積極的な意見交換が行われました。タイ側からは、訪問する先々の施設代表者から、ラオス側と協力していきたい旨が述べられました。

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ビエンチャン県ヘルスセンター(KM52)視察の様子

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Udon Thani Municipality Hospitalでの視察の様子

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Bundung Crown Prince Hospitalでの視察の様子

病院会計業務で使用するノート型パソコンが供与されました。

2022年7月~8月に短期専門家によって実施された病院会計の実態調査の結果、業務に必要なパソコンの不足が原因で病院会計業務に支障をきたしていることがわかりました。その後、保健省国家健康保険局から郡レベル及び県レベル、中央レベルへ計122台のパソコンの供与要請が出されました。12月に全てのパソコンの調達が完了し、12月26日に国家健康保険局への引き渡し式が行われました。各県の実際の使用場所へは、県保健局を通じて引き渡しが行われました。

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NHIBでのパソコン引き渡し式の様子

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南部4県各県でのパソコン引き渡しの様子