プロジェクトニュース Vol.3

2023年2月16日

第一回合同調整会議(JCC)が実施されました。

2023年1月18日にJICA QHCFプロジェクトの第一回JCCがビエンチャン市にて開催されました。保健省治療・リハビリテーション局カムサイ局長が議長を、JICAラオス事務所伊藤次長が共同議長を務め、プロジェクトの活動内容(PDM)及び計画表(PO)を含む技術協力プロジェクト合意文書(2021年9月署名)の修正に合意がされました。また、プロジェクト開始から2022年までの進捗、4県の県病院アセスメントの暫定結果について報告されました。

JCC会議は午前中のみで終了し、午後は成果1(質改善)と成果2(病院会計)の関係者に分かれて今後の具体的な活動について話し合いました。

【画像】JCCグループ写真

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成果1質改善グループセッションの様子

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成果2病院会計グループセッションの様子

質改善の具体的な活動について。5G1S Standardsとは?(成果1)

本プロジェクトは対象の県・郡病院において、改善された保健医療サービスの質と財務管理が担保されることをプロジェックト目標としています。これまでのプロジェクトニュースでも触れたとおり、2022年3月のプロジェクト開始後に、保健省を含めた関係機関と連携し、保健省によって定められた保健医療施設評価のための国家基準(5G1S Standards for health facilities:5G1S基準)を用いた南部4県の県・郡病院アセスメント活動を実施してきました。5G1Sとは、「病院の5つの強み(5 Goods)と患者満足(1 Satisfaction)」すなわち、「おもてなし」「利便性」「清潔さ」「迅速で正確な診断」「適切で効果的な治療」「患者の満足度」を意味しています。ラオスでは病院の質の改善に取り組むにあたり、2016年に5G1S政策が採択され、2021年に5G1S基準が全国に発出されました。5つのドメインにわたり、合計20以上の分野がありその中にさらに詳細なアセスメント基準が含まれています。このアセスメント基準について、各施設でのアセスメントが実施され、そのアセスメント結果がスコア化されます。

アセスメントの方法は、各施設の担当者が自施設に対して実施する自己アセスメントと、保健省や県保健局等で構成された外部チームが実施する外部アセスメントがあります。1月までの時点でプロジェクトサイトである南部4県において、すべての県病院と郡病院での外部アセスメントを実施しました。今後、各県でアセスメント結果について関係者で検討するレビュー会議を開催し、このアセスメントスコアを基に質改善活動の計画を立て活動を実践していきます。

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2021年に、全国に発出された5G1S基準

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2021年に、全国に発出された5G1S基準

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郡病院での外部アセスメントの様子(チャンパサック県)

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郡病院での外部アセスメントの様子(アタプー県)

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郡病院での外部アセスメントの様子(セコン県)

病院会計の具体的な活動について(成果2)

JCC後のグループセッションでは、国家健康保険局(NHIB)および財務局(DOF)の業務に関し県レベル(特に病院)で生じている業務の重複について、現状確認および改善策の検討を行いました。

また、2月7~10日に、NHIBによる南部4県の県スタッフおよびサラワン県郡スタッフへの改定された医療費請求フォームに関する研修が実施されました。NHIBから参加者に改定フォームの説明が行われましたが、フォームで使用されている文言がわかりにくい部分については、参加者からの意見を踏まえ、修正が加えられました。

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NHIBワークショップの様子(チャンパサック県)

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NHIBワークショップの様子(サラワン県)