2022年はラオスのMRVとNFMSにとって重要な年です

2022年6月9日

今年、ラオスでは森林炭素パートナーシップ基金(Forest Carbon Partnership Facility:FCPF)炭素基金(注1)の排出削減プログラムによる要求事項の一つとして、ベースライン期間である2005~2015年とモニタリング期間である2019年~2021年を比較して、北部6県で測定された年平均排出削減および吸収量を記載した排出削減モニタリング報告書を提出します。この排出削減および吸収量を測定・報告・検証する取り組み(Measurement, Reporting and Verification:MRV)は、炭素基金においてMMR(Measurement, Monitoring and Reporting)と呼ばれています。F-REDD 2では、森林局、特に森林調査計画課に対し、MMRに必要な「2022年森林区分図」作成のための支援を行っています。この「2022年森林区分図」は北部6県を優先的に完成させ、今年末には全国レベルのMRVのために国全体をカバーする予定です。また、F-REDD 2は、最新のアプローチや技術を取り入れた参照レベル(RL)の改訂を検討するため、世界銀行や森林局(REDD+課)、米国Silva Carbonプログラムとの議論を促進しています。排出削減モニタリング報告書は2022年12月に提出される予定です。
6月9日には、MRV、森林モニタリング、データマネジメントなど、国家森林モニタリングシステム(NFMS)構築のための取り組みを調整するため、第3回NFMS技術作業部会が開催されました。各サブグループの業務計画の発表に加え、ラオス国立大学森林科学部のChittana博士による森林火災のマッピング、RECOFTCによるボケオ県とサヤブリ県でのFLOURISHプロジェクトにおけるコミュニティベースの火災管理、WWFによる森林減少の早期発見・予測システム(Forest Foresight)についての発表が行われました。

(注1)FCPFとは、世界銀行が信託を受けて運営するREDD+基金。そのうち炭素基金(Carbon Fund)は世界18ヶ国に対して成果支払い基金を予定している。

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第3回NFMS 技術作業部会会議