素晴らしい進捗を見せた2022年の排出削減プログラム

2022年12月20日

2022年12月20日、ラオスは、森林炭素パートナーシップ基金(Forest Carbon Partnership Facility:FCPF)炭素基金(注)の排出削減プログラムに対して、「排出削減モニタリング報告書」を提出しました。この報告書は、第1回目のMMR(測定、モニタリング、報告)を通じて、北部6県における2019年~2021年の排出・吸収量を基準年である2005年~2015年の排出・吸収量と比較し、まとめたものです。

F-REDD 2は、このMMRの実施と報告書の作成において、ラオス農林省森林局と共に歩んできました。例として、衛星画像を用いた「2022年森林区分図」の更新と、サンプリングによる活動量(Activity Data)データの推計に必要な技術支援を森林局森林調査計画課に提供しました。森林被覆の変化を示す活動量に排出係数(Emission Factor)を乗じることで排出・吸収量が算出されます。加えて、FCPFの受託機関であるWord Bankとの調整や、Silva Carbonとの連携もF-REDD 2を通じて促進されました。

ラオスは、2020年12月に炭素基金と締結した排出削減支払契約に基づき、2019年~2021年の間に340万tCO2eqの排出削減量を創出し、販売することを目指しています。その収益は「Governance, Forest Landscapes and Livelihoods in Northern Lao PDR project」の実施資金となります。

「排出削減モニタリング報告書」は、2023年前半に第三者機関により審査される予定です。この審査プロセスについても、F-REDD 2は森林局の支援者として、待ち望まれている成果支払いの実現に向けた協力を続けます。

(注)FCPFとは、世界銀行が信託を受けて運営するREDD+基金。そのうち炭素基金(Carbon Fund)は世界18ヶ国に対して成果支払い基金を予定している。

【画像】

森林調査計画課による、2022年森林区分図を用いた活動量推定のための解析業務の様子