2013年6月の活動

2013年6月30日

1.今月の主な活動と今後の予定

1.1 オン・デマンド研修の実施

オン・デマンド研修に対する住民の関心は依然高く、5月の1ヵ月間で224の研修要請が新たにプロジェクトに届けられました。通算の要請数は988になります。なかでも堆肥づくり、養豚、改良かまど、野菜栽培などの要請が多く挙げられています。養殖研修は、オン・デマンド研修で種苗を配布しないことを今後の方針として伝えた結果、31の要請に絞られました。ライチの取り木研修は、特定研修のひとつとして、プロジェクトでは対象地域の全戸12,000世帯に1本ずつ苗木を配布する予定です。要請のあったうちライチの木がある集落から研修を始め、3年間で全集落において研修を実施する予定です。
5月は当地の主要産業である稲作の収穫期であり、農業従事者の繁忙期にあたっていることから、研修実施への影響が懸念されたにもかかわらず、1ヵ月間に220回の研修が実施されました。なかでも、改良かまど研修が本格化し、65回の研修が実施されました。また、4月に準備された野菜栽培研修が49回実施されたほか、家きん研修(36回)、堆肥づくり研修(32回)、養豚研修(27回)などが実施された。
6月に入って、ライチの取り木研修が始まっているほか、改良かまど研修なども順調に実施されています。それらについては来月に報告します。

要請数と実施済み数 2013年4月30日現在 2013年5月31日現在
要請数 実施済 要請数 実施済
堆肥作製 161 85 188 117
養豚 130 78 139 105
改良かまど 100 0 129 65
家禽飼育 89 47 147 83
野菜栽培 60 10 101 59
養殖 53 0 31 0
ライチ取り木 48 0 78 0
果樹 36 0 37 0
傾斜地土壌保全農法 14 6 18 10
傾斜地土壌保全—畑作 11 0 14 0
牛飼育 10 0 12 0
ラバカ対策 8 2 8 4
かんきつ類栽培 7 0 13 0
被覆植物、土壌保全 7 0 7 0
陸稲栽培 7 0 3 0
養蜂 6 0 11 0
植林 5 0 5 0
その他 20 0 47 5
合計 764 228 988 448

1.2 コミューン土地事務所(GF)に対する支援

6月13日にムララノクロム土地登記所の落成式が開催されました。当日は、ムララノクロムの市場の日ということもあり、ムララノクロムだけでなく、近隣コミューンから多くの人出がありました。出席者は下記の人びとを含む約25名でした。
・アロチャマンゴロ県測量管理局局長(Topography service)
・アロチャマンゴロ県環境・森林管理局局長代理(キアディ氏)
・ムララノコミューン各フクタン長(約10名ほど)
・アンドレバケリスッド市副市長
・アロチャ土地登記所支援事務所(CFA)(代表アンディ氏、ランダ氏)
・プロジェクト(北窓、小川、キャロル、スーパーバイザー、コミューンアニメータ)
普段は忙しいムララノクロムコミューン長が朝から顔をだし、土地登記所スタッフ2名、コミューン事務所職員などと共に準備に余念がありませんでした。また、同コミューン長のスピーチの中で、JICAの支援に対する謝辞を述べられました。その後、土地登記申請者への土地登記証明書の授与式が行われ、約20名の住民が土地登記書を手にしました。その中に、2名のフクタンアニメータ(Antanimafy,Antetezantany)が含まれていました。CFAとムララノクロムコミューン事務所関係者の事前準備のおかげで、滞りなくムララノムロム土地事務所の開設式が執り行われました。

2.2013年7月の専門家の着任予定

7月16日 三浦総括着任
7月22日 野田専門家、北窓専門家離任

3.活動写真集

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6月1日 野菜栽培研修が実施された6サイトを、研修講師、コミューンアニメータと一緒に訪問し、圃場観察。今後、害虫被害対策などの問題解決のための研修が実施される予定です。

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6月13日 ムララノクロムコミューン主催で土地登記所の落成式が開催された。約20名の土地登記申請者へ登記書が渡されました。

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6月19日 アンドラノバインカでのライチ取り木研修。参加者は2つの取り木を実践。成功したら1つが自分の苗になるので、みんなとても真剣です。

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6月20日 ムララノクロムコミューンの月例アニメ—タ会議の様子。コミューンアニメータが中心となり、会議を進めています。

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6月21,22,24日の3日間で開催されたRavintsara(クスノキ)栽培研修。講師はムラマンガから招聘したラコトソン氏。今年は、リソースパーソン、コミューンアニメータ、スーパーバイザーの22名が実践します。

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研修中にのぞいた家で改良かまどを使っていました。研修中に一緒に作成したものだそうです。しばらくすると、通りがかりの村人が、初めて見る改良かまどについて質問をしていました。