2015年2月の活動

2015年2月28日

1. 今月の主な活動と今後の予定

1.1 合同調整委員会の開催

2015年2月4日に首都アンタナナリボにて合同調整委員会(JCC)を開催しました。
主な議題は、1)第1フェーズ期間中の活動報告、2)第2フェーズの方針と第1年次の活動計画の承認、3)技術成果品であるPRODAIREモデルのユーザー・マニュアルの紹介、4)環境省と農業省のカウンターパート資金の確認(課題参照)でした。今回のJCCより、2015年度から活動を開始するブングラバ県の森林局と農村開発局の両局長も参加し、彼らは積極的に議論に参加していました。第2フェーズの方針や活動に関しては、事前にアロチャ・マングル県とブングラバ県のPMUで県レベルの関係者と議論を重ねていたため、JCCでは大きな異論もなく、参加者各位の理解と承認を得ることができました。マニュアルについては、省庁再編期ということもあり、ほとんどの参加者が事前に目を通しておらず、内容についての深い議論ができませんでした。このため、第2フェーズの開始時に、各省庁でマニュアルに焦点を当てたワークショップの開催を計画します。

1.2 県レベル調整委員会の開催

2015年2月10日、県レベルでの調整委員会(RCC)をアンバトンドラザカにて開催しました。同委員会に初めて県知事が参加し、熱心な議論が繰り広げられました。そこで県知事より、「住民が対応できるラバカだけではなく、住民が対応できない規模で、被害の大きなラバカを日本の協力でどうにかしてほしい」との発言がありました。ラバカの発生は、アロチャ湖周辺地域の農業のみならず、道路や水源などに深刻な被害を与えており、知事の要望には切迫感が感じられました。しかしながら、一つのプロジェクトでできることには限りがあります。今後も、PRODAIREが対応できないラバカで、緊急度の高いものに対しては、無償資金協力など他の協力スキームを使って土木工事を行う可能性を探る必要があります。

1.3 中央高地コメ生産性向上プロジェクト(PAPRiz)第二フェーズ事前調査ミッションの受入れ

2月中旬に中央高地コメ生産性向上プロジェクト(PAPRiz)の第二フェーズの事前調査ミッションがマダガスカルでの現地調査を実施する機会を用いて、本案件との連携可能性と今後の活動の方向性について協議しました。具体的には、PRODAIREが活動を開始するブングラバ県での普及手法、普及内容やモデルの実施運営体制に関して、率直な意見を交換しました。

1.4 第一フェーズの活動の終了

2015年2月18日に本案件専門家2名がマダガスカルを出国し、第一フェーズにおける現地業務の全てを終了しました。成果品の提出期限となる2月19日には、全ての成果品を提出しました。

2. 活動写真集

【画像】

2015年2月10日、県レベルでの調整委員会(RCC)をアンバトンドラザカ市で開催。写真は県知事による開会の辞の様子。

【画像】

アンバトンドラザカでのRCCの様子。

【画像】

本案件のライチ取り木研修で技術を学んだライチ親木の所有者が、100本以上のライチ苗木を自身で生産した場所。雨期に入って水没してしまっていますが。

【画像】

ラバカ安定化研修の後、住民自身の手によって定期的に、土砂流出防止柵が作成されている。

【画像】

住民が自主的に作成した苗畑。マツ、グラベリア、ユーカリなどを育苗している。

【画像】

苗畑を作った住民が自分で作成し、苗畑に掲げているプロジェクトの看板。