プロジェクトさいごの1年に向けて-2021/22学年度計画策定会合開催-

2021年10月31日

2021年11月1日からの新学年度開始に先立ち、2021年10月20日~22日の3日間、プロジェクト活動対象地域のカウンターパートたちを首都のバマコへ招き、今学年度(2021/22)のプロジェクト活動計画策定会合を開催しました。

コロナ禍に加え2度のクーデタも乗り越えながら進めてきたプロジェクト最後の1年、算数ドリルのマリ政府による公式承認、その算数ドリルを用いた放課後学習による学習効果の確認、そして教育フォーラムアプローチの試行など、これまでに挙げてきた数々の成果を更に発展・深化させるべく、前に進んでいきます。

算数ドリルを用いた放課後学習活動は、これまでの30校での試行から、プロジェクト対象3地域内の全小学校(計380校)を対象とした普及拡大の試みに進展します。またこの普及拡大には、これまでに試行してきた教育フォーラムアプローチを活用します。より広い地域に普及展開する手法として、これら二つの成果を組み合わせることで効果的・効率的に算数学習改善の取り組みを確立することが狙いです。具体的には、教育フォーラムのテーマを「子どもの学びの改善(算数)」とし、教育行政と地方自治体、学校とコミュニティが協働しながら地域内の全ての教育関係者を巻き込みながら持続的に取り組んでいくよう支援していきます。

学校現場での放課後学習のための活動期間を十分に確保するためにも、それに向けた「しかけ」となる第3回教育フォーラムや関係者向けの研修を短い期間で効果的に実施する必要があります。研修対象校が380校と多くなっていますので、どれだけ短い期間で研修を実施できるか、実際の研修を担当する地方のカウンターパート等とともにシミュレーションを行い、綿密な計画策定を行いました。その結果、以下の日程で進めることになりました。

2021年11月~12月:第3回教育フォーラム準備支援および開催
2021年12月CGS委員向けPMAQ研修(講師研修、本番研修)
2021年1月:ファシリテータ研修(講師研修、本番研修)
2022年2月~6月:算数ドリルを用いた放課後学習活動(モニタリングの実施)

マリ国内の治安状況の悪化に伴うJICAの安全対策措置の強化により、2021年9月上旬以降、プロジェクトチームによるバマコ特別区外への渡航ができない状況となっていました。そのため今回は、およそ2か月ぶりに地方のカウンターパートと顔を合わせて実のある議論を行う貴重な機会となりました。まだバマコ外渡航の承認が得られず、已む無くバマコで実施しましたが、学年度始業前で、かつ教育組合への対応で地方教育機関が多忙と混乱を極める中、カウンターパート長が教育省事務次官に掛け合い、粘り強い交渉の末に何とか本会合を実現させてくれました。今後はこの計画に沿って、確実にプロジェクト活動を進めていくだけです。プロジェクトチーム一丸となって、この1年、頑張っていきます。

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ノソンブグCAPチームとの打合せの様子(2021年10月20日)

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ファナCAPチームとの会合の様子(2021年10月21日)

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ジョイラCAPチームとの会合の様子(2021年10月22日)