ゲレロ州シワタネホ市防災当局及びホテル関係者との会合

2019年11月27日

2019年11月25日から27日の3日間、SATREPSプロジェクトC-2グループ(防災教育)を率いる京都大学防災研究所の矢守克也教授のチームがゲレロ州シワタネホ市を訪問し、市の防災当局やホテル関係者と公式会合を行いました。
本プロジェクトではシワタネホ市を防災教育のパイロット地域と位置付けており、プロジェクト開始から現在まで約1万人の子どもたち・教員・一般市民に対して、災害に関する知識を提供してきました。

11月25日に実施した防災当局との会合では、同市での防災教育を現場でリードしてきた中野元太専門家がこれまでの取り組みを振り返ったうえで、矢守教授が自治体における防災政策の基本となる「自助・共助・公助」の考え方、及びその連携の重要性についてプレゼンテーションを行いました。さらに、2019年10月にJICA本邦研修を通して日本の先進的な防災の取り組みを学んだ市職員のラファエル・バルドビノス氏が、シワタネホ市での今後の取り組みに関するアクションプランを発表しました。
会合に出席したJICAメキシコ事務所の代表者および市の幹部からは一連の取り組みに対する双方への感謝とともに、引き続きメキシコ・日本の緊密な連携により防災教育の推進に取り組むことの重要性が述べられました。

また、11月26日には、シワタネホに隣接した国際的なリゾート地であるイスタパにて、同地域のホテル関係者を集めた防災セミナーを実施しました。同セミナーでは矢守教授が「観光地における津波対策」と題したプレゼンテーションを行い、災害リスクに関する情報を観光客に対して積極的に公開することの重要性を強調しました。
出席したホテル関係者からは、日本の避難誘導標識や多言語の避難情報アプリ等の事例に高い関心が寄せられ、プロジェクトメンバーと活発な意見交換・質疑応答が行われました。

SATREPSプロジェクトでは、今後もシワタネホ市及びゲレロ州の沿岸自治体における防災教育の展開を支援し、効果的な地震・津波避難の定着を目指していきます。

【画像】シワタネホ市防災当局の幹部とプロジェクトメンバー

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「自助・共助・公助」の考え方を紹介する矢守教授

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今後の取り組みに係る協議の様子

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イスタパのホテル関係者に対して津波対策のポイントを伝える矢守教授