第1回地方防災計画策定研修が開催されました

2022年9月27日

2022年9月26日から9月27日の2日間にわたり、メキシコ市の国家市民保護調整局(CNPC)にて、第1回地方防災計画策定研修が開催され、連邦政府防災責任機関、関連技術機関とパイロット州・市から17名が参加しました。

この研修は、プロジェクト期間を通じて実施される全5回の地方防災計画策定研修の初回研修として開催されました。災害リスク削減のための事前防災投資の実現を主軸に置き、地方防災計画策定手法の理解の促進を目的とした講義が行われました。

JICAプロジェクト専門家からの地方防災計画策定8ステップ手法の解説講義の後、CNPC市民保護総局(DGPC)のOscar Zepeda局長より、自身が参加した地方防災計画策定8ステップ手法の研修で作成したアカプルコ市における成果を、研修参加者に紹介・解説いただきました。その後、2日にわたり、名古屋大学西川智教授による日本の防災文化、事前防災投資の重要性を含めた防災行政総論の講義が行われ、研修参加者の高い関心を集めました。

本研修では、メキシコの連邦政府機関からのインプットとして、国家市民保護調整局(CNPC)による国家市民保護システム、全国水委員会(CONAGUA)による緊急洪水計画、国立防災センター(CENAPRED)による統合リスク管理ガバナンス・公共政策インデックスの発表が行われました。災害リスク削減に焦点をあて、メキシコ側、日本側双方からの紹介が行われ、活気ある意見交換が行われる有意義な研修となりました。

研修の後半には、第2回研修から開始される地方防災計画策定8ステップ手法の実践に先駆けて、パイロット市のメキシコ市、チアパス州より、ステップ0(ゼロ)とよばれる計画策定対象地域のシティ・プロファイルが発表されました。次回の研修に向けて活動が開始されています。

記事作成者:井後 穂高

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名古屋大学西川教授による講義の状況。日本の防災の歴史、防災行政、事前防災投資の重要性、事業継続計画など多岐にわたる総合防災講義に、研修参加者の大きな関心が寄せられました。

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メキシコ市によるシティ・プロファイルの発表の状況。連邦政府関係機関からのリスク削減に関連する取り組みの発表、チアパス州からのシティ・プロファイルの発表もあり、メキシコ側からの積極的な取り組みが共有されました。