第1回本邦研修が実施されました

2023年5月27日

2023年5月15日から27日にわたり、JICA東京・中部各センターにて本プロジェクトの本邦研修「防災計画策定を通じた事前防災投資促進研修」が実施されました。メキシコ側関係機関であるメキシコ治安・市民保護省 国家市民保護調整局、全国水委員会、メキシコ市、チアパス州政府より各1名、合計4名の研修員が参加しました。

本研修は、日本における地方防災計画の策定・実施手法について学ぶとともに、国・地方自治体の役割や事前防災投資の理解促進を目指し、ひいてはメキシコでの地方防災計画の普及を促進することが期待されます。そのため、防災専門家による講義に加えて、静岡県・愛知県への訪問を通じて、災害種や規模の異なる複数の自治体の取り組みを詳しく学べるよう計画されました。

最初の3日間は東京センターに滞在し、内閣府による全国的な日本の防災政策を把握するとともに、防災投資と政策誘導・地震対策・治水計画など各分野の専門家による講義と意見交換が行われました。研修員はその後、静岡県に移動し、同県の南海トラフ地震への対策とその成果等を学びました。

後半の1週間は愛知県の中部センターに滞在し、防災に関する国際的潮流および愛知県の防災対策全般に関する講義を実施した後、名古屋市・西尾市・幸田町の各自治体への訪問が行われました。各自治体の危機管理担当者から地域防災計画の概要について説明を受けるとともに、河川管理施設・地震津波対策等の見学を通して具体的な施策への理解を深めました。

研修の最終日には、講義および自治体訪問で得られた知見をふまえ、各研修員によるアクションプランの作成・発表が行われました。地方防災計画の普及・拡大を含め、各機関の取り組むべき優先課題が示され、研修講師とも活発な意見交換が行われる有意義なセッションとなりました。

本プロジェクトでは今回の研修の成果をふまえ、パイロット自治体における地方防災計画の策定を引き続き支援するとともに、全国的な展開に向けた取り組みを推進していきます。

記事作成者:廣田 怜央

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愛知県西尾市にて津波避難タワーを見学

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JICA中部にてアクションプランの発表後、修了式に臨む研修員