日本とモンゴルを結び、医療安全に関する研修が実施されました

2020年11月10日

2020年11月10日、国立国際医療研究センターの池本めぐみ看護師、森山潤看護師により、「医療安全」に関する研修が行われました。

研修は、ウランバートル市内の二次、三次レベルの病院の看護長、研修担当の看護師30名ほどを対象に行われました。また、日本の国立国際医療研究センターとモンゴルの保健開発センターをオンラインで結んで行いました。

日本では1999年以降、社会問題となるような医療事故が度々発生し、日本全体で医療安全に対する取り組みが本格的に始まりました。今回の研修では、日本における国レベルから病院レベルでの医療安全の取り組みについて、具体的な事例をもとに解説がありました。実際に日本の看護師が医療現場でどのような取り組みを行なっているか、動画も交えて説明をしてくださいました。また、森山看護師は、過去にベトナムで活動していたこともあるため、その経験も踏まえて、情報を共有していただきました。

モンゴルでは、以前から医療安全に関する課題に対し、国を挙げて対策が講じられています。患者さんに近いところで、実際に処置を行う看護師が、医療安全に必要なスキルを身につけることは、質の高い医療を提供するためには欠かせないことです。

失敗から学び、改善を積み重ねてきた日本の医療安全に対する取り組みは、モンゴルの看護師たちにとっても有益な情報となりました。質問のために用意した時間を超えて、実務的な質問が多数あり、モンゴルのニーズにマッチした研修であったことがよくわかりました。

池本看護師、森山看護師には、実際に専門家としてモンゴルに来ていただいて活動をしていただく予定でしたが、実現できず残念でした。でも今後も続けて課題解決に向けてご協力いただき、感染状況が落ち着けば、ぜひモンゴルに来ていただきたい、参加者からの反応からそのように感じました。

プロジェクトでも、引き続きこのテーマに積極的に関与していくことができるよう、情報収集に努めたいと考えています。

モンゴル国一次及び二次レベル医療従事者のための卒後研修強化プロジェクト
チーフアドバイザー 井上信明

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日本から講義をされている池本看護師(左)と森山看護師(右)

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研修に参加している看護師たち