第5回合同調整委員会:ハイブリッド形式で協議

2021年10月1日

2021年10月1日、本プロジェクトの第5回合同調整委員会(JCC)会議をモンゴル国立医科大学に於いて、オンラインと対面でのハイブリッド形式で開催しました。

新型コロナウィルス(COVID-19)感染拡大に伴い世界的に移動が制限される中、本プロジェクトにおいても日本人専門家の渡航制限が続いてきましたが、2021年3月以降、中長期の日本人専門家の現地への渡航を再開しました。現在は、現地渡航可能な専門家による現場での直接指導とオンライン指導を組み合わせて、プロジェクト活動を継続しています。

今回のJCCは、モンゴル側・日本側よりプロジェクトの活動状況や実施上の課題を報告、共有し、それら課題を受けて、今後の活動計画(プロジェクト実施期間の延長、プロジェクトの枠組み(PDM:Project Design Matrix)の改訂等を含む)を協議することを目的に開催されました。

モンゴル国立医科大学長からは、医科大学附属日本モンゴル病院(日モ病院)の開設から2年を迎えたこと、そして日モ病院がモンゴル国において初めての大学附属病院になったことが強調されました。

日モ病院長からは、COVID-19陽性患者受入れのための体制及びサービス提供状況、決算報告、病院運営管理における現在の課題などが共有されました。また、プロジェクト側からは、各活動の進捗状況とともに、成果達成に向けた今後の課題とそれを踏まえた具体的な活動計画を報告しました。

第5回JCC会議の結論として、「日モ病院が技術水準・質ともに高い医療サービスを提供できる体制が確立する」というプロジェクト目標を達成するために、プロジェクト期間を延長し、質の高い医療サービスの提供、運営管理における課題解決に引き続き取り組んでいくことについて、モンゴル側・日本側双方で確認しました。また、COVID-19等の影響を受けた日モ病院の現状やプロジェクトの進捗に合わせ、PDMを改定することについても双方で確認しました。

今回は、対面での協議とはなりませんでしたが、オンラインを利用したことにより、モンゴル国内からは教育省、保健省、大蔵省、外務省ほか関係機関、日本国内からは徳島大学、愛媛大学、JICA本部等から多くの関係者が参加しました。その中で、COVID-19陽性患者受入れ体制に関しては、院内感染対策や治療を含め、「モンゴル国民からの評価も高く、日モ病院の果たした役割は非常に大きい」と高い評価が示されました。そして、保健省事務次官、教育省事務次官、大蔵省事務次官、外務省アジア局長のそれぞれから、今後も必要な財政的支援をしていくこと、成果を上げるために可能な限りサポートしていくことなど、省庁間の強固な連携体制を築き、日モ病院の運営を支援していくことが表明されました。

当面の間、オンラインでの支援が中心になることが予想されますが、顔の見える関係を構築し、タスクやプロセスを見える化しながら、現場とオンラインとのハイブリッドなチームとしてモンゴル側の取り組みを支援していきます。

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モンゴル国立医科大学での参加者の様子

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オンラインでの参加者

【画像】オンラインでの参加者

【画像】会場での集合写真