井上チーフがTV局の取材を受け、プロジェクトの活動について説明しました

2023年5月18日

2023年5月18日、フブスグル県を訪問して指導医養成研修(TOT研修)の実施を支援していた、プロジェクトのチーフアドバイザーである井上医師が、フブスグルTVの取材を受けました。

フブスグル県病院は、地域に役立つ医師を育てることを目的とした総合診療研修の開始を目指している病院のひとつです。今回はプロジェクトのカウンターパートである保健開発センターの担当官たち、またモデルサイトであるオルホン県地域診断治療センター(RDTC)の指導医たちとともに、フブスグル県病院において初めてとなるTOT研修を実施していました。

地元のテレビ局であるフブスグルTVは、地元で実施されようとしている総合診療研修、またこの研修を行うために必要な指導医を育成するために開催されているTOT研修が重要であることを認識し、県民に広く知らせることを目的に取材に来られました。

まず、今回のTOT研修のリードファシリテーターであるKhagva医師、またフブスグル県病院のOyunjargal院長がインタビューを受けました。そのなかで、このTOT研修が指導医を育成する目的で行われていること、そしてこの研修を通して、若い医師を育てるために必要となる知識やスキルを身につけることを目指していることが説明されました。

井上チーフは、まずJICAのプロジェクトがモンゴルの地域において役立つ医師を地域で育成することを目指し、2015年から実施されていることを紹介しました。また良い医師を育てるためには、良い指導医、良いカリキュラム、そして良い研修の場が必要であることを説明した上で、JICAのプロジェクトでは前フェーズから指導医育成、カリキュラム開発、そして研修病院の基準づくりにモンゴル保健省や医科大学、そしてモンゴルの医師たちと、協力しながら取り組んでいること、その結果、2018年にはモンゴルで初めての総合診療研修がオルホン県で開始されたことも説明されました。最後に、現在プロジェクトでは総合診療研修が全国で実施できるように支援をしていること、このフブスグル県病院は、Oyunjargal院長のリーダーシップのもと、着実に準備が進められていることを話しました。なおこの様子は、同日夜のニュース番組内において放映されました。

事実Oyunjargal院長は、総合診療研修を開始するために必要である研修管理委員会の設置や回診やカンファレンスの開催を適切に実施するため、自主的にオルホン県で行われている総合診療研修の視察に行っておられ、その情熱には頭の下がる思いがしました。そして前フェーズで始められた地域で医師を育てる取り組みが、国内に広がりつつあることを実感しました。プロジェクトでも、その目標を達成するための支援を継続したいと思います。

モンゴル国 医師及び看護師の卒後研修強化プロジェクト
チーフアドバイザー 井上信明

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テレビ局の取材を受ける井上チーフ