インクルーシブ教育に関するセミナー及びプロジェクト成果の共有セミナーを開催しました

2022年5月13日

教育省とプロジェクトは、2022年5月12日~13日、ウランバートルにおいてインクルーシブ教育に関するセミナーとプロジェクト成果の共有セミナーを開催しました。今回は両セミナーの様子をご報告いたします。

1日目(5月12日)は、教育省が中心となって、障害児の教育を受ける権利をどのように保障するかを協議するセミナーを開催しました。セミナーは教育省L. Tsedevsuren事務次官の開催式辞に続き L.Enkh‐Amgalan大臣より、2021年12月に社会保障省・教育省・保健省が「障害児の包括的発達支援手順書」にかかる大臣令を発出したこと、教育省としてもインクルーシブ教育推進に取り組んでいく方針であることを発表しました。その後、幼稚園、学校、大学・高等教育の各段階において障害のある学習者の就学状況を紹介する動画を上映、障害当事者やその家族、教育機関の関係者が課題やその解決のための提案を行いました。最後に現在策定中のインクルーシブ教育政策が紹介され、教育総合庁T. Nyam-Ochir長官が閉会挨拶をいたしました。

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L.Enkh‐Amgalan大臣の発表

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障害のある学習者の就学状況を紹介する動画

2日目(5月13日)のセミナーでは、プロジェクト前半にあたる2020年9月~2022年5月までの成果を紹介し、この成果を今後モンゴルでどのように活用していくかを話し合うパネルディスカッションを行いました。
モンゴル側関係者が、障害児の保健・教育・社会保障支部委員会の活動、幼稚園及び学校のインクルーシブ教育モデル、教員研修プログラム開発の進捗状況について紹介した後、プロジェクトチームが現在実施中のミニ・プロジェクトの成果について紹介しました。パネルディスカッションでは、教育省の担当官、トゥブ県教育局とチンゲルテイ区教育課の専門家、保護者の会の代表者にパネリストとして登壇いただき、インクルーシブ教育担当官が取り組むべき活動や、保護者の立場からインクルーシブ教育推進において留意してほしい点などについてディスカッションを行いました。

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パネルディスカッションの様子

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オンライン配信の様子

インクルーシブ教育推進のためには、多くの方々に現状や課題、取り組みを知っていただき、皆さん自身の問題として考え、行動していただくことが重要です。本セミナーも広く教育関係者にインクルーシブ教育の現状や課題、取り組みを知っていただく機会とすべく、教育省及び教育総合庁のFacebookでライブ配信を行ったり、プレスリリースを行ったりしました。結果、テレビ局・新聞社など合計28社が取材に訪れました。

2020年に開始した本プロジェクトも折り返し地点まで来ました。まもなく前半2年間が終了します。プロジェクト後半の活動では、地方への展開も予定しています。インクルーシブ教育の普及に向けて、関係者の皆さんと一緒に邁進してまいります。