橋梁補修パイロットプロジェクト実施中

2023年4月24日

橋梁補修技術の能力向上活動として、モザンビーク国道路公社(以下ANE,IP)のカウンターパートと一緒に、現地の損傷橋梁を活用して、橋梁補修パイロットプロジェクト工事を行っています。パイロットプロジェクト工事は2回実施する予定です。第1回パイロットプロジェクトでは、損傷しているコンクリート橋2橋を選定し、2022年9月、地元の建設会社と契約を結び、現在、補修工事を実施中です。対象橋梁は、コンクリートのひび割れ、浮き、剥離、劣化等、アスファルト舗装のクラック、わだち、ポットホール等、支承、伸縮装置の損傷等が発生しており、具体的な補修対策工法として、モルタルパッチング、クラック補修、床版防水層、支承塗装、伸縮装置の取り換え等を行います。補修方法選定に当たっては、現地で施工可能な工法を選定するとともに、日本の補修技術を紹介していく予定です。

2023年4月現在、現地では、既にモルタルパッチングを施工中で、プロジェクトでは、工事中、ANE,IPカウンターパート他の関係者を対象に、各補修が施工されるタイミングを見計らいながら実地研修を実施中しています。3月31日、ANE,IPカウンターパートおよびモザンビーク国のエドゥアルド・モンドラーネ大学関係者が参加し、第2回現地研修を実施しました。研修では、プロジェクト専門家より、損傷の原因、補修工法選定、施工方法、留意点等、細部にわたり説明を行い、実際のパッチング施工を行いました。参加者の中には、身近で実際の施工を見るのは初めてと言う技術者も多数おり、多くの質問が挙がり、活発な研修となりました。

まもなく雨期も明け、補修工事が本格的に開始となります。今後も、それぞれの補修工法施工を紹介すべく、継続して現場研修を実施する予定です。参加者についても、産官学の連携を図り拡大していくよう、ANE,IPのカウンターパートのみならず、大学関係者、民間建設会社技術者等にも拡げ、着実にモザンビーク国へ補修技術移転が図られるよう取り組んでいきます。

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補修対象橋梁(Magule橋)

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雨期時(2023年2月)のMagule橋

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ゲルバー部の損傷状況(断面欠損、水漏れ、ひび割れ)

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被り不足のため鉄筋が露出している橋脚

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コンクリート桁のコンクリートが欠損し鉄筋露出している。

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コンクリート損傷個所を斫(はつ)り作業実施中。

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コンクリート床版へモルタルパッチング施工中

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第2回橋梁補修OJT実施中

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第2回橋梁補修OJT実施中

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研修参加者全員記念撮影