マホタリ郡(COMCAPフェーズ1実施地域)巡回視察

2016年3月18日

本案件の先行案件で2010年1月から2014年9月にかけて実施された「コミュニティ内における調停能力強化プロジェクト(COMCAP)」では、シンズリ郡(Sindhuli)・マホタリ郡(Mahottari)内の各10ヵ村を対象として、コミュニティ調停に携わる人材の研修活動を実施し、郡トレーナー18名、調停人557名が所定の研修を修了しました。また、研修対象となった各村落では、コミュニティ調停の実施・普及の拠点となるコミュニティ調停センター(Community Mediation Centers)設立を支援しました。

先行案件終了後のコミュニティ調停の状況を把握するため、2015年2月24日〜3月4日にマホタリ郡の10ヵ村の巡回視察に引き続きを実施しました。村で実施されたワークショップでは、研修を修了した調停人の他、村の要人、政党関係者、地域住民も参加し、村におけるコミュニティ調停の状況や課題に関して幅広い意見交換を行いました。参加者からは、一般住民へのコミュニティ調停制度の認知や制度利用へ啓発を一層推進する必要があるといった意見が挙げられました。一部の村では、プロジェクト終了後にコミュニティ調停件数が停滞しており、今後のさらなるフォローアップの必要性が認識されました。

また、各村の調停人の方々には、日本のモンベル社(mont-bell Co. Ltd.,)のご厚意により、JICAネパール事務所を通じて提供された同社製品のジャケットが贈呈されました。