モラン郡3村の調停人技術研修の実施およびコミュニティ調停センターの開所

2016年9月23日

2016年9月12〜23日

パイロット郡の一つに決まったモラン郡のコミュニティ調停人を育成するため、調停人技術研修をモラン郡の隣にあるダンクタ郡で9月12〜19日の8日間開催しました。研修にはパイロット村となったモティプール、ヤンシラ、バヤルバンの各村から選ばれたコミュニティ調停人の候補者計35名が参加しました。

調停人技術研修は、先行案件である「コミュニティ内における調停能力強化プロジェクト(COMCAP)」(2010〜14年)でも実施しましたが、本プロジェクト開始後は今回が初めての実施でした。8日間の研修期間は先行案件の際と同じですが、MoFALDやコミュニティ調停関係者の協力を得て、現在作成中のコミュニティ調停ガイドラインに沿って一部の内容を改訂しました。研修前半はコミュニティ調停に関する知識を習得する座学形式の講義、後半は実体験を通じて コミュニティ調停の手続きやテクニックを習得する模擬演習で構成されており、コミュニティ調停人に必要な知識・スキルを体系的に習得するカリキュラムになっています。研修受講者からは、各村で実際に起こりうる争議事案を例としてコミュニティ調停による解決をどのように進めたらよいか等、実践的な質問や相談が数多く寄せられ、コミュニティ調停の導入に向けた前向きな取り組み姿勢が感じられました。

引き続き9月21〜23日には、各村におけるコミュニティ調停センターの開所式が開催されました。開所式には、調停人技術研修を修了したばかりのコミュニティ調停人やモラン郡や各村役場の行政関係者の他、政党関係者や地域住民も多数参加しました。コミュニティ調停センターは、住民たちが気軽に立ち寄れるように村役場内に設けられています。コミュニティ調停センター開所の際に必要となる什器等はプロジェクトより提供されました。今後は、各村が主体的に村レベルでのコミュニティ調停制度の運営を進めていくことになります。

(参考)各村の人口(※ネパール中央統計局国勢調査データ、2011年)
モティプール村:4,792人
ヤンシラ村:6,472人
バヤルバン村:20,486人

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