県レベルのファシリテーターによる母子保健研修の開始

2023年2月2日

2022年12月、保健省が行った研修で、プロジェクト対象の4つの県保健管区に各2名ずつ、新たに母子保健研修ファシリテーターが養成されました。次に、これらの研修ファシリテーターにより、各県で市の保健センターや地域病院に勤務する医師や看護師を「市レベルの研修ファシリテーター」として育てる、プライマリー・ヘルス・ケア強化のための母子保健研修が開始されました。これに先立ち、各県保健管区の母子保健委員会メンバーは、それぞれの県保健管区長や労働組合長らと調整し、勤務時間内に、2日間の研修が行えるよう時間を確保しました。

一方、この研修の準備期間中、保健省では、悲しい出来事がありました。ニカラグアの国家保健政策としてプライマリー・ヘルス・ケアの導入と強化に長年取り組んできた、プロジェクトマネージャーのカルロス・クルス保健サービス総局長の急逝です。保健人材の知識と技術が、地域の力となり、人々の命と健康を守れるようにと、本プロジェクトの愛称を「Proyecto Vida, Salud y Fuerza(いのちと健康とチカラのプロジェクト)」と決めたのも彼でした。

故・保健サービス総局長が最後に校閲し、保健省で承認された、プロジェクトによる母子保健研修用テキストとその他の教材を用いた今回の研修で、各市に2~4名の研修ファシリテーターが誕生しました。受講者には「いのちと健康とチカラのプロジェクト」からの研修修了証書が授与されました。今後、各市が管轄する家庭・地域保健チームのメンバーに対して、今回養成されたファシリテーターによる、母子保健研修が実施されます。

【画像】研修会場の様子