イグアス湖の環境を大切に、参加型流域管理活動が本格的にスタート

2016年5月30日

パラグアイ電力公社(ANDE)は、パラグアイ国内の安定した電力供給を実施する期間であり、国内唯一のアカラウ水力発電所の水源となるイグアス湖の流域管理体制を強化するプロジェクトを実施しております。イグアス湖流域の大半の土地は私有地であり、ANDEとしてはファシリテーターとなって住民参加型で流域管理を進めていく必要があります。そこで、プロジェクトでは短期専門家(塙暢昭)の協力を得て、流域管理活動の話し合い・合意形成の場である市レベルのプラットフォームを立ち上げました。

イグアス湖流域にあるモデル市の市役所に、流域管理に関心のある各地区の団体リーダーが集まり、ワークショップで話し合いが進められました。その中で、日常の仕事を終え、悪路で街灯もない真っ暗な道をバイクで一時間程の距離から駆け付けてきた地域の先住民族のリーダーは、ワークショップで、まずは子どもたちに環境の大切さを伝える活動から始めたいと熱く語ってくれましたのが印象的でした。

ANDE職員は、短期専門家からプラットフォームのファシリテートの方法だけではなく、各活動の前後には準備とふりかえりのための会議をもつことや、市レベルのプラットフォームの外でのメンバーとの人間関係作りの大切さなども学びました。これからは、ANDE職員がファシリテーターとして、市レベルのプラットフォームを中心に住民参加型の流域管理活動を進めていきます。これからが、本番です。

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ゴミが目立つようになってきた、イグアス湖沿岸。

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市レベルのプラットフォームの様子。各分野のリーダーが、仕事の後に集まって参加している。

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市レベルのプラットフォームでのワークショップで出てきた意見。啓蒙や植林に対する関心が高かった。

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市レベルのプラットフォームの前の打合せ。すべての活動の前には、必ずそのための打合せを習慣づけることも、技術移転となる。