食品トレーサビリティWEBセミナーの開催

2021年5月12日

4月26日及び27日の両日、食品トレーサビリティに関するWEBセミナーが開催されました。

食品トレーサビリティとは、その製品がいつ、どこで、だれによって作られたのかを明らかにできるよう、原材料の生産、調達から製造、加工、そして消費や廃棄の過程を追跡できる仕組みです。近年では製品の品質向上に加え、安全意識の高まりから重要度が増しており、食品や医薬品など幅広い分野に浸透しています。パラグアイにおいても、SENAVEが2014年に植物トレーサビリティ課を設置し、植物生産物・副産物にかかる状況、生産地や販売先の把握をもとにトレーサビリティの推進に取り組んでいます。

パラグアイにおけるゴマのトレーサビリティについては、これまでも議論がされてきましたが、具体的な方策ができていなかったため、日本の取り組み状況を知ってプロジェクト関係者の知見の向上を図ることを目的にパラグアイと日本をリモートで繋いで、2日間のセミナーを開催しました。

初日は、「食品トレーサビリティについて」と題し、農林水産省 消費・安全局 消費者行政・食育課の陶山善広氏から食品トレーサビリティの具体的な取組の内容や状況、普及促進のための政策などについての講義があり、2日目は、「農産物のトレーサビリティの実際」との演題で、(一社)食品需給研究センターの酒井純氏から農産物におけるトレーサビリティの必要性、農産物の生産段階と調製・選別等の段階で取り組むべきポイント、日本国内の取組み事例等について講義がありました。セミナーには延べ76名が参加し、講演後には活発な質疑がありました。

本セミナーで得た知見を基に、今後、ゴマのトレーサビリティのパラグアイにおける取り組みのあり方をプロジェクト関係者で議論していくこととしています。