障害とは何かを考える機会を多くの人へ

2022年4月8日

私たちのプロジェクトでは、社会に存在するさまざまなバリア(障壁)を取り除き、誰もが平等に参加できる社会づくりを目指しています。建物へのアクセスや公的サービスの活用、自身の生活に関することを自分で決めることなどは、障害の有無に関わらない基本的な権利であるという考え方に基づいて活動しています。また、これらの活動を行う上で、障害のある人が参加し、意見を反映していくことを大切にしています。

パラグアイでは、障害のある人を「患者」や「保護の必要な脆弱な人」として捉えることが多く見られます。障害は個人に属する問題ではなく、社会に存在するバリア(障壁)が心身機能に障害のある人の活動や参加を制限していること、そのため、インクルーシブな社会づくりには、意識や情報、環境面のバリアを取り除く必要がある、という考え方はまだ浸透していません。

プロジェクトを紹介する機会を活用し、私たちが大事にしている考え方を説明する中で、障害者の人権、障害の社会モデル、合理的配慮などに関する理解を促しています。3月には、理学療法を学んでいるインターン生、国家障害者人権庁の職員、大学の教員や学生を対象としたオンラインや実地の研修を通じて、合計約500名に対する啓発活動を実施しました。また、テレビ局の取材を受けるなど、発信の機会も増えています。今後も、障害とは何か、インクルーシブな社会づくりに向けて何ができるかを多くの人たちと考え、実践につなげていきます。

【画像】

理学療法士を目指す、インターン中の学生への研修

【画像】

理学療法士を目指す、インターン中の学生への研修

【画像】国家障害者人権庁コロネル・オビエド支所の職員を対象としたオンライン研修

【画像】

国営放送パラグアイテレビの番組にオンラインで生出演

【画像】

国営放送パラグアイテレビの番組にオンラインで生出演