パラグアイとコスタリカの障害者リーダーの連携、新しいステージへ

2022年4月15日

コスタリカとパラグアイの自立生活運動のリーダーがオンラインで意見交換をしました。コスタリカの自立生活センター「モルフォ」のリーダーと、パラグアイで自立生活を目指している団体「テコサソ」のメンバーが集まり、パラグアイで障害者が直面している課題や、テコサソの現在の活動、今後の計画などについて紹介し、モルフォのリーダーから、コスタリカでの経験の共有や、それに基づくアドバイスがありました。

モルフォとテコサソの協力関係は、1年ほど前に遡ります。テコサソは2021年2月に発足。同年4月から5月にかけて、モルフォの関係者が「自立生活とは何か」「自立生活の運営について」など、5回にわたってオンライン研修を実施し、自立生活について考える一歩となりました。

その後、テコサソは仲間を増やし、今は20人ほどが参加しています。大多数は障害のある人ですが、障害のないメンバーも関わっていて、将来的には、介助者の育成や制度づくりにも取り組む計画です。また、中南米の国々で障害者の自立生活に関する法律が制定される動きが進んでいるのを受け、周辺国の例を参考にしながら、パラグアイでもこのような法律を作るための準備を開始しました。

今回の会合では、障害者によるピアカウンセリングの実施についても話し合いました。まずは、過去に訪日してJICAの研修プログラムに参加し、メインストリーム協会でピアカウンセリングに関する短期研修を受けたことのあるテコサソのメンバーに対するオンライン研修を、やはり帰国研修員である、モルフォのメンバーが行うことに。その後、この研修を受けた人材がパラグアイ国内のリーダーとして、障害のある仲間にピアカウンセリングを伝えていく計画です。

パラグアイとコスタリカの障害者リーダーの連携が新しいステージに進みます。私たちのプロジェクトでは、障害のある仲間同士が交流し、つながりを深めつつ、学び合う機会づくりをサポートします。

【画像】パラグアイとコスタリカをつないだオンライン会合の様子(4月14日)