メディアを通じてコスタリカでの経験を発信-帰国後すぐに活動を開始した、自立生活研修の参加者-

2022年9月19日

コスタリカの自立生活センター「モルフォ」での研修(8月28日~9月6日)に参加したパラグアイ自立生活協会「テコサソ」のメンバーは、早速、それぞれの地域で自分たちの経験について発信を始めました。

ビジャリカ市から参加したフリオ・ゴンザレスさんとフアン・カルロス・ゴンザレスさんは、9月10日、地元のテレビ局のプログラム「ブエン・ディア」でコスタリカでの経験についてインタビューを受け、自立生活や介助者の制度など、コスタリカで学んできたこと、経験したことを紹介しました。

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テレビ番組でコスタリカでの経験を語るフリオ・ゴンザレスさん(左端)、フアン・カルロス・ゴンザレスさん(左から2番目)

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フリオ・ゴンザレスさん(前列左)、フアン・カルロス・ゴンザレスさん(前列中央)

コロネル・オビエド市から参加した、ルーカス・アギラルさんとクリスティーナ・ヴェラさんも、9月14日に地元のテレビ局に招かれ、1時間弱にわたり、コスタリカでの経験やパラグアイでこれから取り組む活動について話しました。この動画はテレビ局のFacebookページで公開されており、すでに2,100回以上も再生されています。インタビューには、SENADISコロネル・オビエド支所長でJICAの研修で来日経験のあるマリッサ・ガウトさんと、同地域で障害者団体や支援団体、公的機関等が構成するインクルージョン・ネットワークの代表を務めるアレハンドロ・パノットさんも参加しました。

ルーカスさんは、障害の原因は社会のバリアにあることに触れ、社会が変わることが求められていると説明。コスタリカでの経験をふまえて、公共交通機関を含む環境のアクセシビリティの改善、そして介助者とそれを実現するための法制度が必要であると語りました。「パラグアイでは、障害者を家族が介助せざるを得ない状況で、家族にも大きな負担がかかっています。介助者を育成すること、介助費用を政府が負担すること、これらを定めた法律がパラグアイにも必要で、コスタリカの事例を参考に、私たちのグループ「テコサソ」でもこの課題に取り組んでいます。」

クリスティーナさんからも力強いメッセージがありました。「私にとって、これまで閉じこもっていた「ほら穴」を飛び出すのは初めての経験でした。車いすを使っている人たちに伝えたいです。不可能なことは無いと。胸を張って外に出かけていくこと、それは特別な許可を求めるようなことではなく、私たちの権利であって、私たち自身が勝ち取らなくてはいけません。介助者の制度やアクセシビリティをパラグアイで実現するために、一緒に活動しましょう。」

このように、プロジェクトIMPACTOのパイロット・サイトであるビジャリカ市とコロネル・オビエド市からコスタリカでの研修に参加したメンバーが、自分たちの経験を多くの人と共有すべく、いち早く活動を開始しました。それぞれの地域で活動しているインクルージョン・ネットワークとの連携を通じた、自立生活の実現に向けた今後の進展が期待されます。

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ルーカス・アギラルさん(左)とマリッサ・ガウトさん(右)

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クリスティーナ・ヴェラさん(左)とアレハンドロ・パノットさん(右)