初めてのダンスセラピー開催

2023年3月30日

市の障害者人権事務局と連携

フェルナンド・デ・ラ・モラはアスンシオンに隣接した市で、国家障害者人権庁(SENADIS)の本部は同市内に所在しています。パラグアイでは、各自治体が障害者人権事務局を設置し、障害者のインクルージョンを推進することを法律で定めていますが、多くの自治体ではまだ設置されておらず、また、設置されても十分に機能していない場合があることも課題となっています。SENADISは同事務局を支援する役割を担っており、私たちのプロジェクトでも、コロネル・オビエド市やビジャリカ市の障害者人権事務局と連携して、活動を進めてきました。

このたび、フェルナンド・デ・ラ・モラ市の障害者人権事務局のJorge Avalozさんとアイデアを出し合い、「アクセシブルでインクルーシブな私たちの街 フェルナンド・デ・ラ・モラ」という取り組みを始めることにしました。「インクルーシブな余暇活動」「障害に関する理解促進」「歩道のアクセシビリティ改善」を行う計画です。

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打ち合わせの様子。左端がJorge Avalozさん。

市民ボランティアによるダンスセラピー

最初に開催したのは、「インクルーシブな余暇活動」としてのダンスセラピー。同市在住のインストラクターからの提案があり、この活動が実現しました。ボランティアとして名乗り出てくださったAdela Martinezさんは、プロジェクトIMPACTOで開催したタンゴセラピーに関するSNSの投稿を見て、自分もぜひ貢献したいと思ったとのこと。このように、市民がスキルを活かして、コミュニティのためにできることをしたいと協力してくれるのは、とても嬉しいことです。

SENADISでスポーツを担当する職員の皆さんと話し合い、隔週水曜日に市営スポーツセンターで活動を行うことに。以前より毎週水曜日にSENADISでスポーツをしている青少年に加え、関心のある人は誰でも参加できるオープンな活動にしようと決まりました。

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SENADISでスポーツを担当している職員の皆さんと

3月29日、初のダンスセラピーには、障害のある人やその家族に加え、近所に住む高齢の方も参加し、幅広い年齢層が一緒に体を動かし、音楽に合わせて踊りました。ペアを組んだり、輪になったり、さまざまな動きと音楽を組み合わせたプログラム。時々助け合いながら、皆のびのびと楽しみました。「次回を楽しみにしています!」と笑顔で帰っていく姿を見て、エクササイズとしても、交流の場としても、良い機会が作れたなあと実感しました。

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一列になって前の人の肩をもむエクササイズ

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音楽に合わせてダンス

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大きな笑顔の参加者

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集合写真

「アクセシブルでインクルーシブな私たちの街 フェルナンド・デ・ラ・モラ」の最初の活動、ダンスセラピーはこうして温かい雰囲気の中で開催されました。二週間後の再会が楽しみです。また、さらに多くの方に参加してもらえるように発信していきます。