鉄道職員研修のオンライン開催

2020年8月1日

フィリピンでは、新型コロナウィルスの感染拡大防止のため各地で行動制限措置等を実施しています。多くの人が参加する集会はビデオ会議とし、物理的な集会を開催する場合は会場の機密性に応じて参加者数を調整する等の対策を取る必要があります。

このような状況を受け、「フィリピン鉄道訓練センター」では鉄道職員研修を対面で実施する従来の方法を見直し、研修プログラムのオンライン化への準備を3月から、日本に帰国せざるを得なかった専門家チームと進めて来ました。臨場感のある講義、ケーススタディ、インタラクティブな学びの場といった研修の特性を損なわない方法を模索し、通信障害が発生した場合の対応も準備する等、オンライン化に向けた課題に一つ一つ取り組んできました。

同センター関係者の尽力もあり、2020年7月から5日間のオンライン研修プログラムを実施することができました。外出制限下において、全ての指導員と受講生が自宅から参加する環境ですが、研修は円滑に実施され、受講者からの評価も良好でした。

オンライン研修では「Open Broadcaster Software」や「Zoom」を活用し、講義資料と指導員の顔が同時に見える仕組みとなっています。また、これまでの研修内容に加え鉄道セクターにおけるコロナウィルス感染症対策強化を目的とした以下の講義を追加しました。
(1)労働安全衛生(感染症の危険性、COVID-19の特徴/症状、個人/職場の安全対策)
(2)非常時のマネジメント(フィリピン運輸省、各鉄道事業者の取組)
(3)旅客マネジメント(駅の入出場時、ホーム待機時、乗車・降車時の注意点)

日本人専門家の現地渡航再開のめどは立っておりませんが、今後も、オンライン研修の充実を図り、安全・安心な環境で鉄道人材育成が行われるよう、オンラインでの支援を継続していきます。

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オンライン講義風景(右上:指導員)

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オンライン講義風景(研修参加者一同)

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オンライン講義風景(右上:指導員)

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オンライン講義風景(右上:指導員、上:受講生)

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コロナウィルス感染症対策資料例 1

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コロナウィルス感染症対策資料例 2