卓上運転シミュレータの導入

2023年5月16日

当プロジェクトでは、2018年5月より「フィリピン鉄道訓練センター(PRI)」の設立・運営能力強化を支援し、鉄道職員に対する研修事業を実施してきました。

2023年5月16日、日本政府の無償支援事業で供与された卓上運転シミュレータ27台の検査・引き渡しが、マニラ地下鉄ヴァエンズエラ車両基地(建設中)に設置された暫定研修センター(Interim Training Center, ITC)で実施されました。ロントック運輸省PRI担当次官とミランダ鉄道次官事務所代表がフィリピン側の代表者となり、同シミュレータのサプライヤー(豊田通商株式会社および三菱プレシジョン株式会社)とコンサルタントによる動作試験が行われました。

既に納入済みの実寸大運転シミュレータと合わせて、これらの設備はPRIが行う運転講習に活用され、同国における新規鉄道職員および鉄道業界のキャリアを目指すその他の志願者の知識・技能向上に大きく貢献することが期待されています。

卓上運転シミュレータは、東京地下鉄株式会社(東京メトロ)監修のもと本物の運転台を模した本格的なものとなっています。マスター・コントローラーや非常ブレーキボタン、無線電話などが備えられているほか、天候や沿線火災、車両故障など様々なシナリオでの運転も体験することができます。

今後も、PRIプロジェクトを通じて日本が培ってきた鉄道運営・保守技術を伝え、同国の安全・安心な鉄道を実現するため鉄道人材の育成を支援していきます。

運転シミュレーションの様子

運転シミュレーションの様子

高架区間を走行する様子1

高架区間を走行する様子1

高架区間を走行する様子2

高架区間を走行する様子2

地下区間を走行する様子

地下区間を走行する様子

シミュレータ室全景

シミュレータ室全景