第3回合同調整委員会の開催について

2016年10月18日

「気候変動対策のためのパプアニューギニア(PNG)森林資源情報管理システムの活用に関する能力向上プロジェクト」は、2016年8月25日、PNG国の首都ポートモレスビーにおいて、第3回合同調整委員会(JCC)を開催しました。今回の第3回JCCには、カウンターパート機関(PNG森林公社)、FAO、UNDP、在PNG日本国大使館、JICA PNG事務所の関係者と、本プロジェクトの日本人専門家が参加しました。

会議においては、冒頭、議長を務めたPNG森林公社のグッドウィル・アモス総裁代理から、本プロジェクトの着実な進捗への祝福及びプロジェクトに対する期待が述べられた後、共同議長であるJICA PNG事務所の遠山峰司所長からは、プロジェクトへのPNG森林公社の強いオーナーシップに感謝が述べられると共に、他の気候変動、森林関連プログラムとの連携の重要性が言及されました。

続いて、西村雅也専門家よりプロジェクトの2年目の成果と進捗状況が報告され、(1)PNG森林公社本部や地方事務所の職員が自らのパソコンで最新の情報(衛星画像、標高データ、森林分布図、森林管理記録など)を閲覧できるシステムが展開されたこと、(2)(これにより)当初想定されていたより多くの部局が本プロジェクトの成果を活用できることが判明したこと、(3)現在、本部、地方事務所、作業現場の間で電子データにより地図や写真をやり取りするシステムを検討中であること、(4)本プロジェクトの成果を広く発信するための刊行物(ファクトシート・シリーズ)を検討中であること、などが確認されました。本JCCに出席した、UNDP/FCPFプログラムのカタパ氏からは、同プログラムが支援しているPNG REDD+国家戦略の立案に対しても、PNG森林公社を通じたプロジェクト成果の提供が要望されました。

その後、渡辺達也チーフアドバイザーより、1)プロジェクト終了数年後の目標達成指標の設定、2)活動内容の見直し、及び3)プロジェクト活動の対象州以外への普及・拡大に関する見通し等、3年目を迎える本プロジェクト活動年間計画が提案され、活発な議論が交わされました。
これらの議論の中では、PNG森林公社職員がこのプロジェクトを自らのものと考える姿勢(オーナーシップ)や、2019年のプロジェクト終了後にもその成果を継続して利用・発展させるという意気込みが示され、極めて有用な会議となりました。

最後に、共同議長から当プロジェクトに対する今後の大きな期待及び参加者への感謝が表明され、第3回JCCは閉幕しました。

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