第1回タスクフォース会議を受け、ベースライン調査が開始されました

2019年9月20日

6月28日に、首都キガリにおいて第1回タスクフォース会議が開催されました。タスクフォースは、灌漑水管理能力向上プロジェクト(通称:WAMCABプロジェクト)を進めていく上で活動の中心となるチームであり、ルワンダ国内の関係機関(RAB(ルワンダ農業庁)の本部とステーション事務所及び郡庁)メンバーで構成されます。今後3カ月に1回の頻度で会議が開催され、プロジェクトの進捗状況の共有や今後の方向性の議論が行われます。

第1回目の今回は、参加者により以下の内容について議論され、合意されました。
・RAB、郡、プロジェクトの協働により活動が円滑に行われるための覚書の締結
・灌漑システムに応じた汎用性のある適切なモデルの設計に関する検討
・プロジェクト成功のためのIWUO(灌漑水利組合)と農業協同組合間の意見調整
・ベースライン調査(注1)を円滑に行うための郡庁との密接な連携

会議を受け、7月には研修の対象地域であるルワマガナ、ンゴマ、ギサガラ3郡を含む計7郡において灌漑スキーム(注2)調査が行われました。この調査は地域の現状を把握するベースライン調査の中心となるものであり、基礎情報を収集し、これまで行われた活動を分析することで、灌漑スキームが現在抱える問題を把握することを目的としています。今後、組織の能力評価や民間の技術支援組織等に関する調査を含め、ベースライン調査と分析を完成させます。

その後、ベースライン調査の結果を踏まえ、プロジェクトチームの支援により、政府からIWUOへの灌漑施設管理移管手続きを行うとともに、モデル地域におけるIWUOの運営、灌漑施設の維持管理、水管理、営農管理に関する改善計画/研修実施計画の作成を進めることとしています。

(注1)ベースライン調査:各種計画作成の基礎となるプロジェクト対象地域の現状調査。
(注2)灌漑スキーム:灌漑施設及び受益する圃場からなる一連の水利ネットワーク。IWUOが運営・管理を行う対象。

(JICA職員:農業・農村開発部(ルワンダ事務所) 結城 知佳)

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第1回タスクフォース会議におけるプレゼンテーション

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ベースライン調査で情報収集を行うプロジェクトチーム