プロジェクト成果共有国家セミナーを開催しました

2022年3月16日

保健システムマネジメント強化プロジェクトフェーズ2(PARSS2)は、保健システムマネジメント能力強化を目的とし、プロジェクトの4つのコンポーネントである、(1)5S、(2)リソース・保健情報管理ツール(OGRIS)の活用、(3)年間活動計画/多年度支出計画文書(PTA/DPPD)の運用、(4)県保健情報システム2/保健情報管理システム(DHIS2/SIG)の活用を通したマネジメント能力強化の活動を、2016年から2021年にかけて5年間、実施しました。ガイドラインや研修ツールの改訂や新規の開発、対象8州における研修やスーパービジョンなどの実施、教育機関の卒前研修・継続研修カリキュラムへのプロジェクトツールの統合などを検討しました。

プロジェクトの成果を、関係者に共有し、各種ツールの全国展開とプロジェクト成果継続のための戦略を検討するために、2021年12月16日にプロジェクト成果共有国家セミナーが開催されました。

セミナーには在セネガル日本大使館の大使、保健社会活動省の官房長官や保健総局長をはじめ、セネガル全14州の関係者、教育機関(国立保健医療・社会開発学校(ENDSS)、州保健研修センター(CRFS))、さらに世界銀行、UNICEF、USAID、Amrefなど他の開発パートナーを含む計92人が参加しました。

【画像】新井大使、官房長官、保健総局長をはじめ、セネガル全14州の関係者、人材養成校、開発パートナーなど計92人がセミナーに参加した。

セミナーの午前の部は保健社会活動省官房長官が、午後の部は公衆衛生総局長の議事進行により行われました。午前の部では、PARSS2の全体プレゼンテーションと成果共有ビデオの上映(注)、来賓の挨拶、活動内容とガイドラインや研修モジュールを紹介するために設置されたブースの訪問を行いました。

午後の部では5年間にわたるPARSS2の協力の成果について、4つのコンポーネントのフォーカルポイントが詳細な報告を行った後、公衆衛生総局長が取りまとめる形で質疑応答と議論が行われました。参加者から、PARSS2の成果や参加型で進めてきた活動による関係者のオーナーシップの高さ、準備を丁寧に行い、常にタイムリーに活動を実施してきた姿勢に対する賞賛や感謝のコメント、活動の持続性や地方自治体との連携・強化に関するコメントや提言も多く挙がりました。

【画像】

【午前の部:来賓の挨拶】官房長官による挨拶に続き、在セネガル日本大使館の新井大使、公衆衛生総局長よりスピーチを賜った。

【画像】

【午前の部:成果共有ビデオの上映】プロジェクトが制作した成果共有ビデオを上映した。ビデオには、PARSS1から始まった10年間のPARSSの活動概要、成果、実際の活動の様子、関係者のコメントが映像にまとめられている。

【画像】

【午前の部:展示ブース】各コンポーネントのブースを参加者がまわり、担当から説明を受けたり、展示物を実際に手に取り、質問をしたりした。写真は、計画調査統計局保健情報システム課の課長(写真右)の説明に耳を傾けられる新井大使(写真中央)。

【画像】

【午後の部:PARSS2のプレゼンテーション】コンポーネントの活動実績や成果に加え、今後の活動の継続と全国展開の戦略については総括がプレゼンテーションを行った。

【画像】

【午後の部:参加者とディスカッション】参加者からは、保健開発委員会やCRFS、ENDSSなどの教育機関を早い段階から活動に巻き込み持続性を担保するように取り組んできたこと対しても評価するコメントがあった。

【画像】

【セミナー終了】日本人専門家と現地スタッフとの連携と強い信頼関係の下で、5年間の全活動が終了した。求められる成果をほぼ達成したことに加え、プロジェクトに対する保健省からの温かいコメントが寄せられ、案件終了後の展開にも期待の持てる形で終わることができた。

本セミナー当日は、複数のメディアが取材に訪れました。プロジェクトの成果が、新聞記事や映像ニュースを通じて、セネガル全国へ広く発信されました。

Box:メディアカバレッジ

1.SENEGO(ウェブジャーナル)、2021年12月16日

2.TV Scoop(テレビ)、2021年12月17日

3.Le Soleil(新聞)、2021年12月18日

【画像】

4.RTS(テレビ)、2021年12月16日

(注)プロジェクト関連のニュースは26:30~28:42