「給水車給水拠点」と「公共水栓」の役割

2023年1月30日

無償資金協力「ジュバ市水供給改善計画」により浄水場と共に、給水車給水拠点8か所、公共水栓120か所が建設されました。この事業では浄水場の限られた生産能力で、より広いエリアに住む多くの住民に安全な水を届けるため、各戸接続ではなく給水車給水拠点と公共水栓から給水を行っています。日本ではあまり馴染みのない給水車給水拠点と公共水栓ですが、どのような役割が求められているのでしょうか。

ジュバでは水道の整備が進んでおらず、多くの住民が給水車によって運搬された高価な水を購入しています。給水車は住民からの注文を受け、住民宅の貯水タンクに給水します。住民は、供給される水の安全性も確認できず、不安を抱えながら高価な水を購入していました。このような状況の中、無償資金協力により内陸部に新たに8か所の給水拠点が設けられ、住民は安心して水が使用できるようになっています。

給水車の水代金には、給水車の機材費、人件費や燃料費が入っているため、とても高価な水となっています。これまで、給水車給水拠点は川沿いにしかなく、給水拠点から離れた内陸部では水がより高い価格で販売され、人々の生活の負担となってきました。本プロジェクトでは給水拠点の適正な運営を支援すると共に、水道料金の低減化を実現するため、給水車に営業許可を与えるジュバ市と給水車協会による協議をサポートしています。

公共水栓では住民が自ら水を汲みに行くことで、より安価に水を得ることができます。そのため、これまで高価な給水車の水を購入することができず、不衛生な水しか利用できなかった人々も、安全な水を利用できるようになりました。

2023年1月に給水が開始され、給水拠点には給水車が次から次へと訪れ、住民のもとへ水を届けています。公共水栓も水を汲みに来る住民でにぎわっており、人々の暮らしが変わっていく様子を感じることができます。

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満車の給水拠点

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給水車への給水

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にぎわう公共水栓

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公共水栓での給水