第2回プロジェクト合同調整委員会(JCC)とテクニカルワーキンググループ(TWG)の開催

2018年2月17日

2018年2月14日、保健省・第一副大臣の主催で第2回プロジェクト合同調整委員会(JCC:Joint Coordination Committee)をドゥシャンベで開催しました。タジキスタン側は、保健省本省のプロジェクト関係者に加え、ハトロン州保健局長、対象6県・市中央病院の院長、日本側からは、JICAタジキスタン事務所、日本大使館、プロジェクト専門家が出席し、ベースライン調査結果と2018年計画について3時間に及び議論がなされました。

議長である第一副大臣からは、ハトロン州は多くのドナーが活動しているため、上手くドナー協調をしながら活動を進めてほしいとの指摘がなされました。また、成果3,4の活動として計画されているリファラル(患者搬送)体制の強化と、モニタリング体制の構築と強化に関して、本プロジェクトで積極的に進めてほしいとの期待が寄せられました。それに対してプロジェクト専門家からは、他のドナーの活動と協調しながら研修やフォローアップ活動に取り組んでいくと返答し、最後に、タジキスタン側・日本側双方で密接な対話を通してプロジェクト運営を進める方針を伝え、会議の結びとなりました。

JCC開催から2日後の2018年2月16日には、ハトロン州保健局において、テクニカルワーキンググループ(TWG)を開催しました。局長の主催により6県・市中央病院の院長、産科長などのプロジェクト関係者らが出席したTWGでは、ベースライン調査時に判明した母子保健サービス提供にかかる課題、特に病院での分娩記録の記載不備や、産前健診が行われるプライマリヘルスケア(PHC)施設と分娩が行われる病院間の連携不足の問題点が共有されました。病院とPHC施設の連携不足については、このプロジェクトの成果3(一次・二次医療施設間のレファラル強化)達成への課題であることから、連携に対しての問題共有は、まずは活動の第一歩といったところです。このほか、2018年年度計画についての具体的なアプローチについて出席者の間で議論がされました。

今回JCC・TWG開催を通じて、ハトロン州保健局長が、プロジェクトに対して積極的に関与するようになった様子が印象的でした。特に自らが司会をつとめるTWGでは、州保健局長自ら、JCCでなされた議論の内容を出席者に共有していました。またプロジェクトマネジャーとしての立場からも6県・市中央病院におけるサービス提供の課題を、プロジェクトの日本人に対して自ら説明する場面が見受けられました。今後も、タジキスタン保健省関係者が、自国の保健医療の課題に自ら取り組む姿勢を引き出していけるよう、働きかけていきたいと思います。

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JCCの様子

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TWGの様子(ハトロン州保健局長は左前の方)