No.11:対象県のモニタリングシステムの強化を実施しました。

2017年1月5日

コミュニティ・イニシアティブ(注1)(Community Initiatives: CIs)を適切に支援・促進するためには、適切なモニタリングが不可欠となります。タンザニアの地方自治体では、郡レベルで3か月に1度の頻度で開催される郡開発委員会の議事録を通じて、コミュニティでの開発活動のモニタリングを行っています。2016年6月から7月にかけて、O&ODチームは、郡開発委員会の議事録によるモニタリングの現状及び課題を明らかにし、改善の方策を自治体タスクフォース(注2)(District Taskforce: DTF)と議論するために、対象県において、実態調査を実施しました。調査の結果、ほとんどの県で4分の1程度しか議事録が提出されていないことが明らかになり、また議事録の内容もCIsの進捗をモニタリングできているものではありませんでした。

(注1)住民が自発的且つ主体的に意思決定と実施プロセスに参加をしている開発活動を指します。
(注2)選抜された県庁職員によって構成されるチーム。改良O&OD強化アプローチにおいて対象自治体内の中心的役割を担います。

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議事録のファイル

実態調査結果
対象県 郡開発委員会の議事録の提出率
バガモヨ県 14.0%
キサラウェ県 29.0%
ウランガ県 36.9%
キロンべロ県 24.0%
モロゴロ県 28.0%
平均 26.4%

調査を実施するまで、県職員(DTF含む)はこのような実態を把握しておらず、調査結果を驚きとともに受け止め、また改善の重要性を認識しました。原因分析及び改善策をDTFとともに議論し、アクションプランの作成を支援しました。改善のためのアクションプランは部局長会議(Council Management Committee:CMT)で共有され、CMTメンバーも事の重要性を認識するとともに改善のためのアクションを促進することを合意しました。
O&ODチームは、DTFのアクションプランの実施状況をモニタリングするとともに、適切な支援を行い、モニタリングシステムの改善を支援していきます。

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バガモヨ県での改善策の議論の様子