医療費データの分析に関する共同研究ワークショップ

2020年6月16日

GLO+UHCプロジェクトは日本の医療費データ分析の第一人者をお迎えして、タイの有するDRG(注)データを医療政策に生かすためのワークショップを開催しました。新型コロナウイルスの影響により、当プロジェクトでは初めて、オンライン形式を導入しました。

今回は、脳卒中の治療やケアに関するデータの活用について、意見交換がなされました。タイ全体、ならびに、地域ごとの患者発生数、合併症、入院後に行われた検査、治療や処置、治療後の再入院比率、入院コスト、在院日数についての紹介が行われました。また、DRGデータとリハビリテーションのデータを組み合わせた、治療成績についても、発表がありました。タイのDRGデータは、プライマリケアから高度医療機関まで、連結しています。このビッグデータの活用が、タイの医療政策をより良くする上での課題です。日本の有識者からは、糖尿病、高血圧、心房細動の有無や治療歴が、脳卒中の予後に関わるかどうか、わかりやすい解析が出来るようになるのではないか、また、疾患ごとの投薬や治療状況と予後を分析することで、治療や入院コストに関する標準化が図れるのではないか、といったコメントがありました。今後、タイと日本の間の経験の共有を通じて、双方のビッグデータの活用が、更に活発になることが期待されます。

(注)DRG:Diagnostic Related Group 入院患者の治療費が、疾患名と治療、処置内容で決定される支払いシステム。診断群分類包括評価という。タイはASEANでも早期に導入している。

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