タイ9県でのD-HOPEアプローチを担う職員向け本邦研修の実施

2018年2月23日

2018年2月12日から23日までの12日間、JICA九州センターにおいて、タイ9県でD-HOPEアプローチを担うタイ側カウンターパートであるコミュニティ開発局(以下、CDD)の本局・また県事務所員向け本邦研修を実施しました。

本研修は、「コミュニティ起業家振興プロジェクト:D-HOPEプロジェクト」の実施のためにCDD及び対象県CD県事務所からの参加者を対象に、分散・体験型見本市(D-HOPE)アプローチに焦点をあて、D-HOPE実施のための体制の構築を行うとともにアクション・プランを策定することを目的としています。

D-HOPE手法においては、通常の展示会・見本市がひとつの場所に出展者を集めて行われる「集中型(Centralized Exhibition)」であるのに対し,農家や零細生産者がそれぞれの商品・サービスの生産拠点で、簡易な体験型のプログラム(Hands-On Program)を多数提供し、顧客はそれらの場所を訪問する「分散型(Decentralized)」の展示会(D-HOPEイベント)を行います。生産者であるプログラム提供者は顧客から直接フィードバックを得ることにより、産品やサービスを改善するための情報を得ることができ、通常の集中型展示会に比べ参加費用・機会費用が低く、気軽に参加できるため、零細小規模生産者へも市場への参加障壁を下げるインキュベーターとしての役割を持ちます。

D-HOPE手法の実施においては、イベント実施の前後に戦略的ワークショップ1:地域資源の発掘、戦略的ワークショップ2:体験プログラムの作成、戦略的ワークショップ3:プログラムを掲載するカタログの作成とイベントプロモーション、戦略的ワークショップ4:イベント実施後の参加型評価を一連の戦略的ワークショップステージ1~4として行うことで、地域資源の発見とプログラム提供者や他のBDS(Buisiness Development Service)提供者とのネットワーキングを丁寧に行い、起業家精神や経営マインド、自信を養うことで、コミュニティレベルでの起業家育成を目指しています。

対象県を対象としたグループ討議、また、アクション・プランの発表は、研修内容を踏まえ議論がなされるとともに今後の開発の方向性を確認し、それぞれ発展性を期待することができました。本邦研修の成果として作成された9県でのアクション・プランに基づき、今後、タイ全国9県でD-HOPEを展開していきます。

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講義の様子

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スタディ・ツアー:体験プログラム参加

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スタディ・ツアー:体験プログラム参加

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アクション・プラン作成のためのグループ討議

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アクション・プラン作成のためのグループ討議

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修了式