高齢者のための地域包括ケアプロジェクト・ナショナルセミナー開催

2022年7月21日

2022年7月20日と21日の2日間、タイにおけるシームレスケアの更なる持続的な発展を目指し、高齢者のための地域包括ケアプロジェクト・ナショナルセミナーが開催されました。本セミナーでは、冒頭の保健省事務次官等の挨拶から始まり、日本側からの講演、プロジェクトからの活動状況・成果の報告、プロジェクト関係者によるパネルディスカッション等が行われました。また、今回のセミナーでは、8つのパイロットサイトが会場の外にブースを設け、各サイトにおける取り組みや活動成果が展示・共有されました。2日間のセミナーはハイブリット方式で実施され、プロジェクト関係者を中心に会場に100名を超える参加があったほか、オンラインではタイ全国から400名を超える地域包括ケア関係者の参加がありました。

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日本からは、国立社会保障・人口問題研究所 副所長 林玲子先生に東南アジア諸国の高齢化政策の展開について、基調講演をいただいた他、小倉リハビリテーション病院名誉医院長 浜村明徳医師に、日本における中間ケアの経験についてご講演いただき、高齢化施策及び中間ケアについて、東南アジア諸国及び日本の経験の共有を行いました。

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プロジェクトからは、政策提言作成に向けた取組状況及びパイロットサイト活動の成果について報告を行いました。また、パイロットサイトからは、IMC実施・拡大を支えた様々な革新的な試みや取り組みの成果が発表されました。

パネルディスカッションにおいては、社会開発・人間の安全保障省、国民医療保障機構、内務省からパネリストが登壇し、パイロットサイトでの成果を踏まえ、IMCの持続的提供に向けた異なるセクターによる協働の必要性について、会場参加者やオンライン参加者とともに意見交換やディスカッションが行われました。

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2日間のセミナーを終えて、IMC提供を通じたシームレスケアの実現がタイにおいて確実に進んでいることを確認することができました。一方で多くの課題も確認され、更なる高齢化に対応するため、今後も継続的な努力が必要であることを再認識しました。