第6回JCCと国際シンポジウム開催

2022年12月31日

(1)第6回合同調整委員会(JCC)開催

2022年12月13日、第6回合同調整委員会(Joint Coordinating Committee:以下JCC)がバンコクで開催され、タイの都市交通政策に関わるステークホルダー、JICA、JST、プロジェクトメンバーなど総勢54名が参加しました。本JCCの議題は3つ、(1)ステークホルダーへプロジェクトをタイ語で紹介すること、(2)プロジェクト目標であるスクンビットモデル案を更新発表すること、(3)各グループの2022年進捗と2023年計画発表です。第1部は、タイ側プロジェクトメンバーがバンコク都庁(Bangkok Metropolitan Administration:以下BMA)、交通省(Ministry of Transport:以下MOT)などへタイ語でプロジェクトについて紹介し、プロジェクトが提案するスマート交通戦略パッケージ、スクンビットモデルについて実務的なコメントを得ました。第2部は、各研究者がスクンビットモデルの構成を詳細発表しました。最後に、各研究グループ代表が2022年の活動進捗と2023年の計画を発表しました。ステークホルダーから、人々を中心においたQOLアプローチについて賛同を得ることができた一方、バンコク都の望ましい将来像の実現に向けて、散在する都市交通に関するデータセットを、どのように統合すれば良いのか提案する必要性が指摘されました。JCCは、2023年10月にスクンビットモデルを普及するワークショップを開催し、2023年12月に最終版をBMA等に提出することが可決されました。これに向けて、研究代表である中部大・林良嗣教授は、QOL-MaaSアプリケーションとデジタルアースシステムの早期完成と稼働を全メンバーに依頼しました。

【画像】JCC会場

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JICAタイ事務所長の開会挨拶

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ステークホルダーとの意見交換

(2)国際シンポジウム-Transforming Mobility for Humanity-開催

2022年12月14日、国際シンポジウム“Transforming Mobility for Humanity”がチュラロンコン大学で開催されました。本シンポジウムはプロジェクトが共催となり、人々のための移動手段(モビリティ)変革をテーマとし、バンコク都副知事など世界各国の都市交通政策関係者や有識者など総勢70名が対面とオンライン形式で参加しました。シンポジウムは2部で構成され、(1)政策関係者との政策対話セッション、(2)有識者から最新課題や解決方法を討議するテーマ別ラウンドテーブルセッションに分けれら、モビリティ変革のためのグローバルな最新課題、政策オプション、課題克服のための事例などが討論されました。本プロジェクトからは、林良嗣研究代表(中部大卓越教授)が基調講演を行い政策対話パネリストとして参加、チュラロンコン大学アピワット准教授がモデレータとしてバンコク都副知事などとモビリティ変革について政策対話を進行しました。ラウンドテーブルセッションでは、アピワット准教授がバンコク都モビリティの未来像について基調講演し、カセサート大ワラメット准教授、タマサート大パウィニ准教授、大阪大土井教授が、課題克服の事例としてスクンビットモデルの取り組みを発表しました。

【画像】チュラロンコン大学シンポジウム会場

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政策討論する林教授

【画像】パネリストとの政策討論をモデレートするアピワット准教授(右端)

【画像】バンコク都副知事のコメント

【画像】ワラメット准教授の発表

【画像】パウィニ准教授の発表