プロジェクトの活動がベトナムのテレビで紹介されました

2020年3月22日

ベトナムのテレビ局、VTV4/ジャパンリンクが本プロジェクトの活動とベトナム在来ブタ資源の保全についての番組を制作しました。以下がその番組のリンクです。ぜひ、ご覧ください。

最後となる第6回合同調整委員会会議(JCC)が開催されました。本会議には、日越両国研究機関関係者、JICAベトナム事務所、農業農村開発省が参加し、プロジェクト終了時点での活動の進捗を確認するとともに、プロジェクト終了後の活動の継続について協議しました。

本プロジェクトは、国際協力機構(JICA)と科学技術振興機構(JST)の地球規模課題対応国際科学技術協力プロジェクト(SATREPS)として、ベトナム在来ブタ資源の探索、評価、活用のための保全システム構築を目的として、2015年5月から共同研究を実施してきました。プロジェクトでは、22省においてベトナム在来ブタの探索を実施し、データベースを構築するとともに、実際に精子を凍結し、凍結バンクに導入しました。将来の技術として、凍結精子を活用し卵(卵子)に体外受精を行って胚を体外で作製する技術や、現時点では難しい卵や胚を超低温保存する技術について研究を行い、在来ブタに適用できうる技術を確立しました。ホアビン省の山岳地域では少数民族を対象に、アフリカ豚熱など伝染病対策や飼料給餌・飼養技術の普及や改善を導入し、子豚の生産性の向上に資するモデルを探索しました。

2019年2月に始まったアフリカ豚熱の感染拡大により、ベトナムでは在来ブタ資源の保全が急務となっています。ベトナム政府はプロジェクトの成果を高く評価し、在来ブタ資源の保全をさらに進めることを決めており、今後はプロジェクトで開発した技術を基に、貴重な在来ブタ資源の保全と活用がベトナム側に引き継がれて行きます。5年間のプロジェクト期間をとおして築かれた日越両国研究者の協力関係はプロジェクト終了後も様々な形で継続し、新たな科学技術分野での活動の推進と発展に貢献していくことが期待されます。

(文責:山岸信子、業務調整員)