第2回国家MRVおよびGHGインベントリ制度に係るコンサルテーションワークショップの開催

2019年3月28日に、第2回国家MRVおよびGHG（温室効果ガス）インベントリ制度に係るコンサルテーションワークショップをMONREと共催した（第1回国家MRV制度に係るコンサルテーションワークショップは2016年4月に開催）。関連省庁などからの関係者約60名が出席した。本ワークショップでは、1）GHGインベントリおよびMRV制度に係る国家レベルおよびセクター別の実施状況と検討状況の共有、2）GHGインベントリおよびMRV制度の課題に係る意見交換および法制化の推進に向けた参加者からの意見聴取、を行うことを目的とした。

GHG排出削減のためのロードマップと施策に係る政令の起草と並行して、2018年3月以降、ベトナム政府はMONRE主導で国家MRVとインベントリ制度に係る技術通達の検討を開始した。本通達は、技術面および手続き面においてのガイドラインとして同政令に紐づけられるものである。加えて、国家MRV制度は、国全体のGHG排出削減量の把握や報告の役割も担うものであり、関係省庁等の多様な関係者を巻き込んだ調整や実施が必要となる。JICAでは、GHGインベントリ制度やGHG排出削減に係る国家レベルMRV体制の整備に向けた関連支援を行ってきた。

本ワークショップでは、MONREから国全体でのGHGインベントリやMRV制度の実施状況と検討状況が紹介され、また、関連する事業官庁からはセクター別の関連する取組の説明が行われた。さらに、全体討論の時間では、主にGHGインベントリ制度の実施経験を踏まえた具体的な課題や改善案などが参加者から積極的に共有された。特に、1）事業官庁に対する継続的な能力強化、2）費用面も含め現実的かつ持続可能なインベントリ体制の検討、3）必要な活動の予算の確保、4）関係者・関係機関の責務や役割を一層明確にするためのさらなる法制化推進、5）省庁横断的な専門家会議の定期的な実施、などの重要な課題が確認された。

当日の進捗は以下のアジェンダ（英語）を参照のこと。