マスターコード使用状況調査の実施

2018年9月27日

健康保険におけるマスターコードの運用状況を把握するため、ベトナムの医療機関においてマスターコード使用状況調査を実施しました。(2018年5月~9月)

健康保険を適切に運営していく上で健康保険の請求、審査、支払に関する運用を効率的に行うために利用されているのが、マスターコードと呼ばれる統一されたコード群です。診療行為や医薬品、傷病名等に対して一意のコードを付与することにより、医療機関、および審査支払機関において共通的に使用され、ITの活用を含めた業務の効率化が可能となります。

ベトナム保健省は、マスターコードを2015年から段階的に改定、2018年時点で第5版が発効されているものの、マスターコードを使用する立場の医療機関や審査支払機関からは、様々な課題が挙げられています。そこで、実際の課題を把握するため、9つの医療機関、ベトナム社会保障(VSS)、ベトナム保健省(MOH)の関連部門に対してインタビューを実施しました。また、各医療機関の病院情報システム(HIS)にて管理されている各種データ等の収集、分析を行い、マスターコードの使用状況について調査を実施しました。

プロジェクトでは、本調査結果を基に現状の課題を整理した上で、ベトナム保健省に対して改善策の提案を実施していきます。

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ドンナイ省の省病院でのインタビューの様子。現状の課題について様々な意見が出されました。(2018年6月4日)

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ハティン省の省病院でのインタビューの様子。本調査に対する協力的な姿勢から、今後の改善への期待が感じられました。(2018年6月20日)

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ドンナイ省の郡病院の病院情報システム(HIS)で管理されている傷病名一覧。国際基準であるICD-10を基にベトナム語翻訳がされています。

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ハティン省の省病院で使用されている患者向けの価格表。公的健康保険加入者向けと未加入者向けの2つの価格表が用意されています。