短期専門家(直接工事費)へのインタビュー

2022年3月24日

直接工事費短期専門家へのインタビュー (質問者:広報担当短期専門家)

直接工事費(コンクリート等の工事を完成するために必要な直接的な費用)の積算制度改善を担当する短期専門家(以下、「専門家」)が2022年2月10日~3月24日まで現地業務に従事しました。新型コロナウイルス感染症の影響を受け、今回の渡航は同分野専門家の第1回目の渡航に当たります。現地業務を終えた専門家に話を聞きました。

質問者:直接工事費の改善に係る活動での今回の渡航目的を教えてください。

専門家:渡航目的は今までカウンターパートとWeb会議で打合せてきた工事の実態調査マニュアルについて意見交換を行い、最終版に仕上げることです。また、5月から実施するパイロット実態調査に向けて、コントラクター及び現場を選定し調査の準備を行いたいと考えています。

質問者:直接工事費に係る日本・ベトナムの違いについて一例を挙げて教えいただけますか(専門外の方にも分かるような説明をお願いします)?

専門家:日本では直接工事費の労務や機械の歩掛(生産性や能率のような意味)調査を定期的に実施し、実態に見合った歩掛に改定がなされています。一方、ベトナムでは歩掛はあるものの、定期的な調査による改定が行われておらず、要領と実際の歩掛りが乖離しています。実態に見合った直接工事費の積算が可能となると、適切な公共投資の予算確保が可能となり、また、実態にあった歩掛策定が行われることで、工事の品質向上も期待できます。

質問者:活動の今後の予定を教えてください。

専門家:5月から歩掛のパイロット実態調査を開始する予定です。実態調査を実施して現地に見合った歩掛算定の方法を探ってゆきたいと思います。

質問者:最後に余談ですが、今回のベトナム滞在で(仕事以外で)印象に残っていることを教えてください。

専門家:ベトナムの人は顔つきやしぐさも日本人とよく似ていますので、とても親近感がわきました。仕事だけではなく、プライベートな交流を通して、お互いの距離がぐっっと縮まるのを感じました。

【画像】

コントラクター訪問時の様子