ザンビア共和国MOReDePプロジェクト紹介Vol.1

2020年5月11日

ザンビア共和国(以下ザンビア)の主食はメイズですが、保存性や食味からコメの消費が増えおり、国内生産量が消費量に追いつかず、約30%を輸入に頼っています。そこで、ザンビア政府から日本政府への要請に基づき、コメの増産とそれを下支えするコメ農家の所得向上を目指す市場指向型稲作振興プロジェクト(Market-oriented Rice Development Project, 以下MOReDeP)が2019年10月から6年間の計画で開始されました。

2019年11月には、当プロジェクトの意思決定機関である合同調整委員会がザンビア農業省事務次官主導で開催され、以下の事が合意されました。

1)灌漑田から天水畑地と多様な稲作環境が混在するザンビアにて、各環境に適した技術を開発することとする。また、ザンビア稲作農家の栽培環境は、様々な要素が入り組んでおり、固定されたガイドラインでは汎用性を担保することが難しい。そのため、技術をモジュール化し、農家が必要な技術を選択、および組み合わせることを可能にするものとする。

2)ザンビアでは、稲作農家戸数が少ないため、技術普及に加えて、新規に稲作農家の育成が必要である。そこで、既存のコメ産地から産地形成の成功要因を明らかにし、新たな産地(クラスター)を形成することで、効果的に稲作普及を促進する。

3)「儲かる稲作」をテーマに、コメSHEPモデル(市場志向型稲作モデル)を開発することで、農家にとって稲作を魅力ある作物とすることを目指す。

現在、プロジェクトでは、コメ産業の現況を把握すべく、農家、仲買人、精米所、小売店など主要なアクターを対象に調査を行っています。

今後、ニュースレターではプロジェクトの詳細や活動記録は勿論、ザンビア共和国の食文化や気候環境などをお伝えしていきます。

【画像】

精米所聞き取り調査の様子

【画像】

第1回合同調整委員会の様子