ザンビア共和国MOReDeP ザンビアにおけるコメ需要

2020年6月30日

アフリカ大陸では、食味や保存性などから、都市部を中心にコメの消費が高まっています。生産量1,900万トンに対して消費量は3,100万トン(2015年)であり、多くを輸入に頼っています。この傾向は、メイズを主食とするザンビア共和国(以下ザンビア)においても同様であり、2006年25,000トンであった消費量は、2018年時点で62,000トンと2倍以上に増加しました。

これに対し、生産量も伸びているものの47,000トンに留まっており、約30%を輸入に頼っています。現在ザンビアの人口は約1700万人ですが、2050年には8000万人まで増加すると推定されており、食糧需要の拡大と共に、コメへの需要も加速していくとみられています。このような状況の中、ザンビア政府は、コメを穀物の多様化の重要穀物の一つに位置付けて、コメの自給を目指しています。

ザンビアでは、一昔前までコメは贅沢品であり、クリスマスや誕生日などの特別な日のみに食されていました。しかし、コメは確実にザンビアの食文化に浸透してきており、今後この傾向は、さらに加速することでしょう。

ザンビアでは、日本米より少し長く、タイ米より少し粘り気がある(おにぎりが握れる程度)SUPAという品種(起源はタンザニアと言われている)が好まれています。また、SUPAは、香り米であり、炊いた際に日本米とは異なる香りがあります。この他にも畑地で栽培される陸稲品種も流通しています。輸入米は、アフリカ、アジア、中東と世界中から輸入されており、タイ、ベトナム、およびインドから香りがある長粒米、中国やアメリカからの粘り気のある短粒米などがあります。

コメの食べ方や食文化については、別便でご紹介します。

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街市場でのコメの売買の様子

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路上で小分けして販売される白米