ZIM-SHEPプロジェクトニュースvol.18「プロジェクト対象灌漑事業地の選定会」

2022年6月1日

2022年5月

2022年5月、ジンバブエ北部のマショナランド・ウエスト州と南部のマシンゴ州で、プロジェクト対象灌漑事業地の選定会が行われました。事前に行われた州関係者へのSHEP説明会で候補に挙がった各州7カ所の灌漑事業地を訪問し、本省・州の職員が、郡・地区の職員、農家に対しインタビュー・視察を重ね、3つの対象事業地を選定していきます。

今年から新たな取り組みとして、客観的に評価ができるよう、プロジェクト独自の質問票と採点表を開発して導入しました。主観をいれず、公平な視点で分かりやすい質問票にするため、カウンターパートと頭を突き合わせて、作成していきました。

この選定会の目的は、プロジェクト対象候補地の選定だけでなく、カウンターパートの能力開発も兼ねています。インタビューの一番の難所は、農家に対する質問の投げかけ方。質問を受ける農家の代表者一人だけが回答するような聞き方ではなく、参加農家達が相談しながら、一つの回答を導けるように問いかけなければなりません。まずは、経験が豊富な本省の職員が実際のインタビューの中でお手本を見せ、州職員はそこから手法を学んでいき、実践の中で農家へのインタビューのコツを体得していきました。選定会中には、農家からは、「以前から園芸作物を育てたかったけど、どこに売ればいいのかわからなかった。」「今回の質問の中で、農場の近くに売り先になる可能性がある学校や病院があることに気がついた。」という声が聞こえてきました。

ターゲットの選定はSHEPアプローチの一連の活動の中でも最も需要なものの一つです。約1年かけて、「作ってから売り先を探す」生産から「売れるものを作る」生産体制への移行を支援していきます。

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農家へのインタビュー

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農場視察

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プロジェクト対象灌漑事業地の選定会