ZIM-SHEPプロジェクトニュースvol.21「マショナランドウエスト州とマシンゴ州におけるSHEPアプローチ講師研修を開催」

2022年11月25日

2022年8月

ZIM-SHEPチームは、2022年8月にマショナランドウエスト州で、9月にマシンゴ州でSHEPアプローチ講師研修を行いました。研修には、州及び郡の職員に加えて、農業普及スーパーバイザー(AES)、農業普及員(AEO)など各州それぞれ計15名の農業省職員が参加しました。

本研修は、一連の講義とそれに対応した実習から成る3日間の集中プログラムです。この参加型の研修に取り組むことにより、農業普及員らは農家に対してSHEPアプローチの活動を実施するための知識と技能を身に付けることができます。主な内容としては、営農記帳の重要性、市場調査、作物選定並びに作物カレンダー作成などが含まれています。

営農記帳に関する話の中で、農業普及員は、農家の良き見本となるために、営農記帳の実践を求められました。しかし、話し合いを進めていると、農家は知識不足だけでなく、損失を出していることに気付くことを恐れて、営農記帳を取ることに消極的になっているという実態が分かりました。この状況を打開するため、私たちは農民たちに簡単な記録の取り方を教え、「ビジネスとしての農業」に向けた営農記帳を引き続き奨励していくことを確認しました。

研修に参加したある農業普及スーパーバイザーは次のように感想を述べました。「この研修は大変に有意義でした。ここで学んだ知識と技能は、大いに農家の役に立つでしょう。とりわけ市場調査の実習は興味深かったです。なぜなら農家はいつも『市場がない。野菜の買い手がいない。』と嘆いているのですが、私たちが市場調査を実践したときに、市場には園芸作物への具体的な需要が確かにあることが分かったのです。本当の問題は農家と市場との“つながり”が不足していることだと気付かされました。農家の人たちが市場調査を行ったときに、このことに自ら気付いて感動する姿を楽しみにしています。」

ZIM-SHEPでは次の活動として、参加型ベースライン調査を両州で実施する予定です。

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グループワーク(クロップセレクション)の様子

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市場調査結果の発表の様子

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市場調査実習の様子

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グループワーク(ワークプラン作り)の様子