ZIM-SHEPプロジェクトニュースvol.22「マショナランド・ウエスト州及びマシンゴ州におけるBaseline調査の実施」

2022年12月15日

ZIM-SHEPでは、2022年9月にマショナランド・ウエスト州、10月にマシンゴ州の対象6灌漑スキームでベースライン調査が実施されました。ベースライン調査の目的は、農家自身が、園芸作物の生産や所得、マーケティング、ジェンダー等、自身の置かれた営農の現状を認識することです。

ZIM SHEPのベースライン調査は、普及員が農家へ聞き取りを行い、普及員が調査票に記入していく従来の方法とは異なり、普及員がファシリテーターとなり、農家自らが、記憶をたどったり、夫婦で話し合いながら、調査票に記入し、積極的に参加していくスタイルです。参加型の調査を通して、農家は自分たちの農業生産の状況を把握し、ビジネスとしての農業の重要性について認識と理解を深め、学ぶ機会を得ることに繋がっていきます。

ベースライン調査当日は、まず、農家への調査が始まる前に、本省の職員が州や地区の職員や普及員に対して、準備会議を開催します。調査の注意点や調査票のファシリテーションの方法、調査後のデータ入力、提出の方法、農作業記録の重要性や使用方法の確認を行います。その後、州の職員から農家に対して、ベースライン調査の目的、農作業記録について、理解を深めるセッションがあり、その後、ベースライン調査が始まります。

集まった農家は10人以下のグループに分けられ、一人一人に調査票が渡され、本省の職員のサポートの下、普及員が調査を進行していきました。調査後には農家自身が調査に参加して得られた気づきや学びについてディスカッションする機会が設けられました。
ある農家は、「調査票を書いているうちに、記録を取ることの大切さを知った」、「畑がある限り、何かを作らなければならないという考え方は、もう終わりにしなければならない」、「コストや売り上げを記録して、農業をビジネスとして考えていかないといけない。」と話す農家もいました。

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