第1回合同調整委員会(JCC)を成功裡に終えました

2023年1月18日

2023年1月16日、プロジェクトの第1回合同調整委員会(Joint Coordination Committee:JCC)が保健省会議室にて開催されました。「合同調整委員会」は、プロジェクトの最高意思決定機関であり、ジンバブエの中央政府の高官やJICA関係者など、プロジェクトのすべての関係者が集まり、プロジェクトのこれまでの経過や今後の予定などを確認し、双方の承認を得る重要な会議です。

今回の出席者は、保健省より、保健省次官代理(注1)、監査部長(注2)、人事部長代理(注3)が参加されると共に、プロジェクトのカウンターパートである質保証・患者安全局から局長を含む4名が参加しました。JICAからは5名(日本からの詳細策定調査団員2名を含む)、在ジンバブエ日本大使館より2名、そして、プロジェクト日本人専門家3名でした。
今回の会議を通して、プロジェクトとこれまでの活動進捗に関する関係者間の共通認識が図られるとともに、JICA詳細策定調査団による「プロジェクトの実施枠組み(目的、達成目標、活動)の変更点」に関して合意が得られたことで、本会議を成功裡に終えることができました。

(注1)現職は公衆衛生部長(Chief Director of Public Health)
(注2)英語名:Chief Director of Inspectorate
(注3)英語名:Acting Director of Human Resource

【画像】JCC参加者集合写真

本会議中、プロジェクトからは、「第1期の活動進捗」および「第2期の活動概要」が発表され、JICA調査団からは「PDMおよびPOの主な変更点」が発表されました。これら発表内容については、会議出席者から合意・承認を得ることができました。

会議中、保健省次官代理は、JICAへの支援への感謝とともに、このプロジェクトによって病院現場における5S-KAIZEN-TQM手法の実践が強化され、ジンバブエのユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)戦略に貢献することを期待していることを述べられました。さらに、将来、プロジェクトの効果が、県病院やプライマリヘルスケア(PHC)施設へ普及することを期待していることも述べられました。

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事務次官代理(左)と監査部長(右)

JICAからは、以下の3点が強調されました。
1)ジンバブエの病院職員の意欲的な質改善活動を支援するためには、保健省と州保健局が中心となってプロジェクト活動を推進して、病院現場におけるさらなる労働環境改善を支援する必要がある
2)プロジェクトがジンバブエの政策に沿って適切に実施されているかを定期的に確認するために、JICAと保健省との間の定期的な情報交換が必要である
3)日本政府は、2022年に新たな国際保健戦略を発表するとともに、2023年のG7を迎えるホスト国として、これまでにも増して開発途上国のUHC推進を支援する意向を示している。この潮流において、UHCとの関連性が高い本プロジェクトは非常に有意義であり、その成功が期待されている

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深尾団長(左)、河澄支所長(中央)、中村参事官(右)

本会議の閉会式において、人事部長代理による閉会の辞では、ジンバブエの保健医療分野におけるJICAの長年の協力への感謝の意が表されるとともに、ジンバブエの病院を利用する患者の満足向上と保健医療従事者の問題解決におけるキャパシティ・ビルディングにつながる本プロジェクトの成功が期待されました。

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人事部長代理

会議の修了後、詳細計画策定調査団と保健省QAPS局は、今回の協議の合意事項に関する議事録に署名しました。今後、この合意事項、特に「プロジェクトの実施内容の変更点」については、日本とジンバブエの政府間公式文書として署名される予定です。この署名をもって、本プロジェクトの第2期(2023年5月頃を予定)が開始されます。

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深尾団長(前列左)とチルメQAPS局長(前列右)の計画策定協議の議事録へのサインの交換後の様子